パーキンソン病に薬は命綱!ドラッグラグ・デバイスラグを考える!

新薬開発・デバイス治療

ドラッグラグ・デバイスラグ、言葉だけは耳にしたことがあるかもしれません。

パーキンソン病は、今の段階では薬物療法しかありません!それも対症療法。治すことも
進行をくい止める事もできませんけれど生活する上で、薬は命綱。その大事な薬の事
を私達は、どこまで知っているのでしょう?

★今、開発中の新薬に関する記事はこちらです。
その①⇒クリック
その②⇒クリック

今回は、私たちの身近にある「薬」について書いていきたいと思います。

 

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知っているようで、知らない肝心の『薬』のこと!

《CROとSMOって何?》

どちらも初めて耳に(目に)する組織名です。
CRO(Contract Research Organization)は医薬品開発受託機関。
SMO(Site Management Organization)は治験施設支援機関。
どちらの組織も治験を支援します。けれど、その立ち位置は大きく異なるようです。

CRO⇒医薬品メーカーから依頼を受け、医薬品メーカーの立場で業務を行います。
※CRA(臨床開発モニター)が在籍しています。
治験が適切に行われているかを確認し、製薬メーカーへ治験の結果報告などを行う。

SMO⇒医療機関(病院)から依頼を受け、医療機関において業務を行います。
※CRC(治験コーディネーター)が在籍しています。治験のサポート。被験者のフォローを行います。

《薬ができるまでの期間は?》

一つの薬が世に出るまでには、10年を超えるであろう期間と、何百億円という莫大な費用が必要です。

*基礎研究:2~3年
植物や菌、化学物質等の中から薬の候補となる成分を探索します。

*非臨床試験:3~5年
動物を用いた試験を行い、毒性(安全性)や薬物動態を調査します。

*臨床試験(治験):3~7年
最終的に人を対象として行われます。ここで安全性と有効性が確認されれば、国へ承認申請を行うことになります。※承認審査に1~2年

新薬発売後は、治験中とは違う多くの患者さんが、実際に薬を使用します。予期不可能な副作用や効果を調べるため再び臨床試験を行います。それを製造販売後調査といいます。

ここまででも、薬の製造、承認の大変さを再認識させられた思いです‼

 

《ドラッグ・ラグ、デバイス・ラグとは?》

ドラッグ(デバイス)・ラグとは、新薬(新医療機器)の発売までに要した期間が欧米よりも長いこと、または欧米の新薬(新医療機器)が日本で承認されるまでの時間差のことです。

現在、その❝ラグ❞を解消するために促進しているのが、医薬品メーカー(医療機器メーカー)では、複数の国で同時に治験を実施する国際共同治験なのです‼

国際共同治験に参加することで、医薬品(医療機器)の開発時期・承認申請を欧米と同時に行う事が可能となり、ドラッグ(デバイス)・ラグの解消に繋がれば、私達患者にとってメリットは計り知れません

そして、国から医薬品(医療機器)の審査を委託された『医薬品医療機器総合機構(PMDA)』では、審査員を増員して体制を強化しているとのこです!

増員だけではなく、審査員の質の向上にも力を注ぎ、審査の迅速化につなげるよう取り組んでいます‼

《臨床試験と臨床研究の違いは?》

*臨床研究とは?
病気の原因の解明、病気の予防・診断・治療の改善、患者のQOLの向上など、実際の医療現場に関連する、応用的な研究を指します。

*臨床試験とは?
臨床研究の中で、患者さんの協力を得て、薬の有効性と安全性を調べること指します。その中で、新薬の承認・認可のために行う臨床試験を「治験」と呼びます。

つまり、『臨床研究』の中に『臨床試験』があり、またその中に『治験』があるといった感じです

今回、基本に戻り❝薬❞ができる流れに触れました。次回、日本の❝ラグ❞はどの程度改善されているのか調べてみたいと思います。

 

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コメント

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