パーキンソン病関連疾患とは?知っているようで、知らない事が多いかも…。


『パーキンソン病関連疾患』という病名(?)は、自分がパーキンソン病の診断が下ってから何度も耳にしました。

私が「心筋シンチグラフィ―」で、パーキンソン病に間違いないと言われ落ち込んでいた時に、一人の女性に言われた言葉が今も頭を離れません。「パーキンソン病で良かったわね。まだ、薬が効くもの。主人は効かないのよ」私は、咄嗟に返す言葉がありませんでした。

その女性のご主人の診断結果は、確か大脳皮質基底核変性症だったと記憶しています。

『パーキンソン病関連疾患』とは、どのような病気があるのか、治療法はパーキンソン病と同様に❝薬物療法❞なのか?そのあたり書いていきます。

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『パーキンソン病関連疾患』と呼ばれる病気は?


「パーキンソン病」「進行性核上性麻痺」「大脳皮質基底核変性症」で、患者数が多い順に並べてみました。3つとも国から助成金がでる『指定難病』です。

この3疾患を併せると特定医療費(指定難病)受給者証保持者数は、難病情報センターの調査によると約137,000名くらいで、指定難病医療費受給者の中でも特に多い疾患です。

ただ、助成対象となる受給者証の申請には進行状態の基準がありますから、申請していない患者数を合わせるともっと多くなります。

*パーキンソン病:10万人あたり100~150人程度
*進行性核上性麻痺:10万人あたり10~20人程度
*大脳皮質基底核変性症:10万人あたり2人程度 パーキンソン病が圧倒的に多いですね‼

それぞれの病気の症状と治療方法は?


【パーキンソン病】

今までも何度か書いてはきましたが、パーキンソン病は❝中脳❞と呼ばれる部位にある黒質という部分の神経細胞の数が減るために、その神経細胞突起が終わりシナプスを形成する大脳基底核の線条体で神経伝達物質『ドーパミン』の放出が減少します。

大体20%以下になると、運動調節が上手くいかなくなると言われています。黒質の神経細胞の中には❝レビー小体❞という神経封入体があります。シナプスは神経細胞の言わば『繋ぎ目』。神経伝達物質を放出する側と、その受け皿となる側からできています。

●原因は?
未だにハッキリと分かっていません。遺伝子異常はほんの一部で、ほとんどが孤発例です。

●症状は?
パーキンソン病患者にとっては、今さらですが「ふるえ」「固縮」「無動」「姿勢障害」の4つの運動症状に加え、「便秘」「排尿障害」「立ちくらみ」などの自律神経症状や「うつ症状」といった非運動症状もあります。

●検査方法
私も何度もした、血液検査、X線検査、CT検査、MRI検査などでは、パーキンソン病の場合、異常がみられないことが特徴なんです。ただ、パーキンソン病の疑いが出た場合、関連疾患との区別のためには有効です。※進行性核核上麻痺・大脳皮質基底核変性症の場合MRIで異常が認められます。

今は、MIBGシンチグラフィーやダットスキャン検査がありますからキチンと診断を下すことができます。
★検査方法の記事はこちらです。⇒クリック

●治療方法は?
早く、根本治療法を書きたいものですが、現時点では対症療法である『薬物治療』と『リハビリ』を組み合わせ、一日でも長く❝良い状態❞を保つことが一番です。加えてDBS(脳深部刺激療法)やデュオドーパなどのデバイス治療も保険適応で行われています。こちらも根治治療ではありません。

【進行性核上性麻痺】

 40歳以上に発症する進行性の神経疾患で、パーキンソニズムを示します。特徴的なのが、眼球が上下に動きにくくなること、早期から転倒しやすくなることで、この2大症状が診断の大きな決め手となるようです。

大脳基底核の神経細胞が減少し、残った神経細胞内にも神経原線維変化という変化が現れます。また、脳幹や小脳の神経細胞も減少、神経細胞の機能を助けてくれる「アストロサイト」にも変化が起こります。脳の中でも、大脳基底核、脳幹、小脳といった所に異常が起こります。

もう、何が何やらって感じです‼異常リン酸化タウ蛋白が神経細胞内とグリア細胞内に蓄積する疾患です。これを、医師から告げられても患者も家族も理解できるでしょうか?

●原因は?
不明。男性に多い傾向があるようです。

●症状は?
パーキンソン病と同様に筋肉の硬直や動作緩慢が見られるのですが、パーキンソン病のような左右差が無く、筋硬直が首や体幹に強く出やすいのが特徴です。

この病気の症状である❝眼球が動かしづらい❞ことから、発症初期から転倒しやすいのも特徴です。他にも前頭葉の機能障害からか、情緒不安定や同じことを繰り返し喋るなど認知機能の低下も診られます。また、嚥下障害、構音障害も進行性核上性麻痺の患者さんに多く見られる症状です。

●検査方法は?
診断の基準となるのは、上下方向の眼球運動障害、早期からの転倒、首・体幹の強い無動・筋強剛の3点。自律神経障害を示すことはないそうです。

血液や尿、脳脊髄液の検査では進行性核上性麻痺を診断することはできません。ただ、パーキンソン病と違うところは「頭部MRI」で、第3脳室が拡大し、脳幹部にに萎縮が見られるという特徴があります。また、SPECTも脳の血流が低下しているかどうかを診る上で、有効な検査と言えます。

●治療方法は?
根本治療法はありません。抗パーキンソン病薬(レポドパ・アゴニスト)もある程度は、有効なようですが、長期的な効果は期待できないのが現状です。

抗うつ剤も一部の例では有効とされていますが、進行性核上性麻痺の患者さんの全般に効果があるわけではないようです。

とにかく、早期から『転倒防止』を中心にリハビリ、住環境造りを第一に考えていかなければなりません‼骨折⇒寝たきりということにならないように↘↘進行性核上性麻痺を発症してから寝たきりになるまでの期間は平均で4~5年程度とされますが、患者さんごとに経過が異なることが分かってきています。

【大脳皮質基底核変性症】

 

発病は、40~80歳代にみられ、脳の前頭葉と頭頂葉に強い萎縮がみられる病気です。顕微鏡で観察した結果、脳の神経細胞が脱落して、残っている神経細胞にも異常なタンパク質が蓄積することが分かっています。

大脳基底核の神経細胞が減少し、神経細胞内に神経原線維変化が起こることは進行性核上性麻痺と同じなのですが、異なる点は大脳皮質に細胞質が膨れた神経細胞が出現するところです。

好発年齢は60歳代で男女差はないようです。上記にあるように日本では人口10万人当たり2名程度の非常に稀な疾患です。

●原因は?
今のところ不明です。

●症状は?
この病気の特徴のひとつが上下肢の左右に障害の程度差が顕著に出る…ということです!病気の始まりは、一方の手が上手く使えなくなることが多く、障害が出た方の上肢には肘で屈曲するジストニーという姿勢が見られることも多いようです。

そして、この大脳皮質基底核変性症も眼球運動障害が出るそうです。ということは転倒しやすくなってしまいます。病名からも分かるように❝大脳皮質(特に前頭葉・頭頂葉)❞が置かされるために、失語・失行・失認という大脳皮質症状が早期から現れます。

腕を持ち上げたり動かすときに素早い震え(ミオクローヌス)が現れる人もいますが、パーキンソン病のような静止時振戦は、あまり見られません。

パーキンソン症状と大脳皮質症状 が同時にみられる病気です。典型的な症状に乏しく、診断が難しい場合が多いようです。

●検査方法は?
脳萎縮を診るためのCT、MRI。脳の血流を診るための脳SPECT、脳の代謝を診る脳PETなどが行われます。

●治療方法は?
根治治療方法はありません。抗パーキンソン病薬のレポドパ、ドーパミンアゴニストが筋強剛や無動にある程度有効とは言われていますが、長期的な効果は期待できません。筋力低下を予防するためにリハビリは必要ですが、転倒には細心の注意を払う必要があるでしょう。

大脳皮質基底核変性症は進行が速く、2~10年(平均6年)で寝たきりになることが多いと言われています。神経疾患の根治治療の開発に期待するしかないです‼

『パーキンソン病関連疾患』は3つともパーキンソニズムが現れますが、「進行性核上性麻痺」「大脳皮質基底核変性症」は、その希少性から専門的な薬が無くパーキンソン病の薬で対応している状態…だから効果が長期間続かない↘↘日本が、希少難病に対する治療に予算をかける国であって欲しいと思います。

難病情報センターによると、いわゆる『神経変性疾患』に対して専門医35名のチームが、病気の原因や発病のメカニズムの解明を目指した基礎的研究から、実際の診療に役立つ臨床研究までを行っているそうです。

研究の対象とする病気は、① 運動ニューロンが侵される病気(筋萎縮性側索硬化症ALSなど)、② パーキンソン病PDとその類似の病気(上記の関連疾患)、③ 舞踏運動を示す病気、④ 脊髄空洞症です。頑張ってください‼

パーキンソン病も根治治療はできませんが、薬の組み合わせによって症状が改善(楽になる)されることもあります。シッカリせねば‼(カラ元気です😭)

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