パーキンソン病になると『レビー小体型認知症』に必ずなるの?早期発見、早期治療のポイントは?

パーキンソン病

パーキンソン病になると、いずれはレビー小体型認知症になる⁉でも、もし❝なってしまったら!❞、その時は、どうすれば患者本人にとっても、家族にとっても最善の方法を選択できるのか?シッカリと認識しておきたいものです

私たちパーキンソン病患者にとってレビー小体型認知症は他人ごとではありません。それならば、どんな症状がでるのか、早期発見・早期治療は可能なのか?はシッカリと家族も含め知っておく必要があります。

今回は
*レビー小体型認知症は避けられないの?
*レビー小体型認知症の早期発見のポイントは?
*レビー小体型認知症を見逃さないためには?について書いていきます。

 

 

パーキンソン病になるとレビー小体型認知症になるのは避けられないの?


『レビー小体型認知症』が、どういった病気なのか
ご存知ですか?『レビー小体型認知症』の症状は多彩なため、医師でも誤診することがあるんです。

『レビー小体型認知症』は、気づかずに放置したり、誤った治療を続けた場合、気づいた頃には取り返しのつかない事態に陥っていることがあるそうです。

 

レビー小体型認知症を早期発見するためのポイントは?


なぜ『レビー小体型認知症』の症状は多彩なの?
それは、原因である「レビー小体」という
特殊なタンパク質が、脳全体に広範囲に現れるからです。

ということは、「レビー小体」が発生した場所に応じて、様々な症状が現れます。どのような症状が現れるのか、例を挙げてみましょう。

①幻視・妄想
②うつ状態
③パーキンソニズム
④認知の変動
⑤睡眠時の障害・レム睡眠障害

⑥認知障害
⑦自律神経症状などが主な症状です。

この症状が『レビー小体型認知症』を医師が、他の病気と誤診したり、見逃してしまったりする原因なんです。他の病気として放置したり、不適切な治療を進めると、症状の悪化を招く可能性があります。

『レビー小体型認知症』が悪化すると、本人はもとより介護者の家族の負担も計り知れません『レビー小体型認知症』を初期の段階で発見し、適切な治療を受けた場合は、進行を食い止める事ができると言われています


『レビー小体型認知症』を見逃さないためには?


*幻覚・錯視⇒精神病や統合失調症と誤診される。
幻視では「知らない人や動物が部屋の中にいる」と、無いはずの物が見えます。
幻視・錯視
はレビー小体型認知症の患者の約8割に現れる特徴的な症状で、比較的初期段階から現れます。それに伴い“誤認”や“妄想”が起こることがあるのです。

周囲は「また突拍子もないことを!」と否定したり無視したりしてしてしまいがちです。すると、増々周囲を困惑させる言動や精神的な病気が現れることがあるのです。

その結果、老年期精神病や統合失調症などと誤診されてしまい、『レビー小体型認知症』に不適切な抗精神病薬を処方されると、さらに症状が悪化してしまうことになります。

幻視や錯視、誤認が増えた時は認知症の専門機関を受診。妄想が多い場合、幻視や誤認が無いか確認!

*うつ症状を見抜く⇒難治性うつ病と誤診される。レビー小体型認知症の初期の頃は、「抑うつ」が目立つ事があり、うつ病と診断されてしまうケースが多いのです。レビー小体型認知症の症状として“うつ状態”が現れている場合に、うつ病の治療を続けても期待した効果は得られません。

うつ状態以外の症状にも着目し、抗うつ薬を中心とした治療で改善が見られないなら、レビー小体型認知症の疑いを持って診断の見直しを求めてみる!

*パーキンソン症状を見抜く⇒パーキンソン病だけの診断が下る。
レビー小体型認知症は、脳の大脳皮質にレビー小体が多くでき、パーキンソン病は、脳幹にレビー小体が多くできるという違いはありますが、どちらも、レビー小体という特殊なタンパク質が蓄積することで発症する病気なのです。

そのため、パーキンソン病と同じ症状が現れることが多いのです。パーキンソン病の治療だけを受けていると、認知機能の低下や幻視が見えたりと症状が悪化する可能性があります。

レビー小体型認知症の特徴的な症状である幻視・うつ症状や認知機能の低下などを確認する!

*認知の変動を見抜く⇒認知機能の低下を見逃す。
波のように認知機能の低下が進行していくのは、脳の”脳幹網様体”という意識レベルを一定に
保つ部位の障害が関係していると考えられています。

状態が良く、認知機能がシッカリしている時もあるので、たまたま今日は調子が悪いだけ!と、受診を先延ばしにしてしまうケースもあります。

『レビー小体型認知症』には認知の変動があることを理解する!

*レム睡眠行動障害を見抜く⇒寝ぼけているだけと見逃す。
レム睡眠行動障害とは、眠っている時にうなされたり大声で叫んだり、暴れたりするなどの症状が現れる睡眠障害の1種です。レム睡眠行動障害の有無は、レビー小体型認知症の診断をする上で大変貴重な情報です。

レム睡眠障害以外のレビー小体型認知症の症状があるか確認する。睡眠時の異常行動を医師に伝える。

*自律神経症状を見抜く⇒体調が悪いだけと見逃す。
倦怠感や便秘など自律神経の乱れは誰にでもあり得ることです。だから、本当の原因のレビー小体型認知症が見逃されてしまっているケースがあるんです。

自律神経症状以外に、幻視やパーキンソン病が無いか確認する。レビー小体型認知症は薬物に過敏に反応する場合があります。素人判断で市販の治療薬を服用しないようにしましょう!

家族とも、自分の言動におかしな点がないか時々、確認をする必要があるのではないでしょうか。家族が気づいてない事、自分が気づいてない事、話し合う事で『レビー小体型認知症』の早期発見や早期治療につながる可能性が高まります。

自分が認知症になる…怖いですが、自分や家族のためにも、シッカリと病気の本質や対処方法を考えておきましょう!なってしまった病気からは逃げられませんから

※現在レビー小体型認知を完治させる有効な治療法はありませんが、症状を改善させる薬はいくつか存在します。『アルツハイマー型認知症』に使用されてきた薬がレビー小体型認知症でも改善報告があり、数年前から適用されるようになりました。

抗精神薬にも周辺症状を改善させる報告があります。いずれも症状がかえって悪化する場合もあります。必ず担当医師と相談しながら服用しましょう‼

 

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