パーキンソン病患者対象の短期集中『入院リハビリ』と、その効果は?

パーキンソン病

地元のリハビリセンターで、初めて『入院リハビリ』という項目を見たときは、怪我の手術後に仕事復帰に向けて❝集中的なリハビリ❞をするのかと思いました。

『入院リハビリ』とは、各病院で、入院日数、メニューなど様々ですが、パーキンソン病患者を対象に「できるだけ長く、将来的にも良い状態が続くように」と考えられたコースのようです。

今回は、パーキンソン病患者を対象とした『入院リハビリ』のメニューや効果について調べていきたいと思います。これは、私個人の感想ですが、心身共に良い刺激になりそうですよね!

 

『入院リハビリ』は、パーキンソン病患者なら誰でも申し込めるのでしょうか?


病院によって入院期間やメニューは様々なようですが、ほぼ共通しているのが「オンの時には自分で歩くことができ、精神的に安定していること」、「日常生活に介助が必要になった場合は、残念ながら思ったほどリハビリの効果が上がらないので、別の対処法を説明します」、「比較的軽症のパーキンソン病(Hoehn & Yahr 3期まで)の方」というように対象者を絞っている点ですね

パーキンソン病も近年では、早期発見・早期治療・そして患者個人個人に合わせたリハビリを組み合わせていく❗というのが流れになっているようです。

まだ❝将来❞の話ですが、海外ではパーキンソニズムが出現する前に、一定の❝確からしさ❞で診断できる基準が提唱されているようです。実現すると良いですね❗私のようにパーキンソン病の診断に5年も6年もかかる時代は、一日も早くおわって欲しいものです。

また、yahr分類Ⅰなど初期段階の症状の時から適切なリハビリテーションを提供することが、患者さんにとって大切と考えている病院もあります。これは、経験上「その通り!」って感じですね。動かなくなってからリハビリを始めても、なかなか効果が上がらないばかりか苦痛を伴うかもしれません。※だからといって、しなければもっとダメです!

まだ薬の効果が顕著に現れる初期段階(通常3~5年をハネムーン期と呼びます)から、体を動かす習慣をつけておくことは長いパーキンソン病との生活に❝良い意味で!❞大きく影響すると思います。

『入院リハビリ』から得られるもの!

 

適切なリハビリを行なうことは、運動症状の改善、痛みの軽減、体力の維持に加え、神経保護作用についても期待されているようです。

私も週に2回の通所リハビリと週に1回の訪問リハビリは、欠かすことのできないものとなっています。パーキンソン病という難病になった…と落ち込み、こもりがちだった私に再び外を見ることを思い出させてくれたのもリハビリのスタッフや同じ時間帯でリハビリに励む人たちです‼

パーキンソン病になると体が動きにくくなるのと同時に精神的にも不安でイッパイ・イッパイという状態になります。そんな中で『入院リハビリ』で集団リハビリを受ける…確かに最初は戸惑うかもしれませんが、同じ目標に向かって頑張っている仲間を見るうちに「苦しんでいるのは、ツラいのは自分だけじゃない!」と思えるようになるのではないでしょうか?

パーキンソン病のためのストレッチの本もたくさん出版されています。とても助かります。ただ、自分一人で毎日続けていくことは、よほどの精神力がないと難しいかもしれません。

『入院リハビリ』であれば、自分の症状に合ったリハビリのメニューを組んでもらえることも大きなメリットと言えると思います。


『入院リハビリ』の期間はどのくらい?

 

❖実施する病院によって違います。


【例1】
*リハビリドック(2泊3日)…検査入院。病態・身体機能・日常生活の動作・嚥下機能を検査し、その状態に合わせた自主トレーニングや日常生活の注意点を提案してくれる。
*5日間コース…リハビリドック+自主訓練の定着のため3日間の短期的なリハビリテーションを行う。
*12日間コース…5日間コース+歩行能力・姿勢異常などの身体機能改善、発声発語訓練のためのリハビリを行う。
*26日間コース…12日間コース+服の着脱・食事動作など日常生活で困っていいる動作について工夫するポイントなどを提案する。

【例2】
*入院期間:4~8週間
*集団訓練内容:ダンス・体操・プール・フットケア・視覚認知トレーニング・調理訓練。
集団訓練ですが、個人の状態を診て医師の指示のもと、理学療法・作業療法・言語聴覚療法・音楽療法・園芸療法を組み合わせ、個別に訓練プログラムが組まれるそうです。

また、言語障害に対する「LSVT LOUD® 」、運動障害に対する「LSVT BIG® 」も実施されるとのこと!私も行きたいです。

★「LSVT LOUD® 」、運動障害に対する「LSVT BIG® 」の記事はこちらです。⇒クリック

 

【例3】
*入院期間:3週間
 理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・音楽療法士が、3週間(日曜・祝日も実施)、患者の 症状に合わせたリハビリを集中的に行なう。自宅とリハビリ室とでは環境が違うとの声が多く、必要であれば入院前に自宅を訪問し、その環境も考慮した訓練指導を行なう。
※これは、納得です!私も訪問リハビリが週に1回ありますが、施設と違って生活道具が置いてありますから!でも、その中でいかに安全に暮らしていけるかを提案してもらえるのはメリットですよね

他にもいろいろなパターンがありますが、大体は1日に3時間くらいの訓練時間の病院が多いですね❗どの病院も神経疾患に対して真剣に取り組んでくださっているのだと嬉しく思いました。

まとめ・効果


正しいトレーニング方法を身に付けられるのは、大きな収穫ですね!少しでもパーキンソン病の進行に逆らっていかなければなりませんから…。

実際に『入院リハビリ』を体験したお話しでは、ラジオ体操から始まり、理学療法・作業療法・言語療法のリハビリがあったそうです。他にも心理・音楽のリハビリと盛りだくさん!

全てが集団ではなく、1対1のリハビリ時間も十分取ってあり、腹式呼吸の練習まで!とても充実した時間だったとのことです。

もし、やってみたいと思われたら主治医に『入院リハビリ』を実施している病院に紹介状を書いてもらう必要があるようです。その後、一度紹介先で診察を受け状態を確認してもらいます。

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