災害は突然に!パーキンソン病など“薬”が頼りの難病患者への対応はどうだったのでしょう?!

パーキンソン病

先月、地震があり、あらためて私たちパーキンソン病患者の様に“薬が命綱”の難病患者への災害時の対策や、自分の身は自分で守るという心構えも必要という記事を書いて1ヶ月も経たないうちに、今回の『豪雨』。

もしも、災害が起こったら!というテーマでしたが、実際は、何事もなく穏やかに日々過ごしていきたいものです。ところが世の中、そんなに甘くなさそうです。

その時に書いた記事がこちらです。⇒クリック①
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亡くなられた方、怪我をされた方、家に甚大な被害を受けられた方のニュースには胸が締め付けられる思いです。一体いつまで降り続くのか?公共の交通機関はマヒし、病院に行くことができなかったらどうすれば良いのか?など、不安ばかりが膨らみました。

今回の豪雨では、医療の分野で影響はでたのでしょうか?薬はスムーズに届いたのでしょうか?まだまだ、情報は少ないと思いますが、できるだけ調べてみたいと思います。

 

『平成30年7月豪雨』は雨の恐ろしさを私たちに思い知らせたのです!

2018年6月28日頃から雨が降り続いていました。最初は“梅雨だからしかたないか…”くらいにしか思っていませんでした。ところが、いくら梅雨とはいえ降り続く雨に嫌な予感がしないでもなかったのですが。

その数日前に地震があり、災害時対策の記事を書いた矢先の出来事でした。7月になっても、天候は落ち着かず7月5・6日辺りの降り方は怖いほどでした。公共機関も運行を取りやめる路線が続出して、JRしか使うことのできない主人は自宅待機となりました。その雨が8日頃まで降り続いたのです。

これまでも“集中豪雨”というのは、台風も次々とやって来る日本では珍しいことではなかったように思います。でも、今回のように、西日本を中心に北海道、中部地方など日本全土に警報が出たような“豪雨”は初めての経験でした。もはや“集中”の文字は必要ありません。

❖どのくらいの降水量だったのでしょう?

気象庁から発表(※暫定的)された観測データによれば、6月28日~7月8日までの総降水量は、ところによりますが四国地方で1,800ミリ、中部地方で1,200ミリ、九州地方で900ミリ、近畿地方で600ミリ、中国地方で500ミリを超えたとのこと。

ここまで広範囲で、長時間の豪雨は、西日本から東海地方にかけての地域を中心に、多くの地点で観測史上最大値を更新したそうです。

❖パニックぶりがうかがえる記事の見出しが!

●避難所対応や道路寸断!被害広域化で大わらわ。西日本豪雨災害、倉敷に臨時の調剤薬局
西日本各地に甚大な被害をもたらした豪雨。被害が広範囲に及ぶ上、医薬品の供給状況も各地域によって大きく異なる。被災地での医薬品流通を担う関係者は対応に追われている。※この調剤薬局にパーキンソン治療薬はあるのでしょうか?

●道路寸断、呉市内への医薬品搬送に遅れ! 
西日本豪雨災害での医薬品の供給状況について、メディパルホールディングスは10日の時点で、広島県呉市内への医薬品の搬入に大幅な時間がかかるため、行政と連携して子会社エバルス、空路・海路の輸送を協議しているとのこと。

やはり、凄く不安になりますね。どの避難所にどんな難病患者が避難していて、必要な薬は何?なんてことには到底対応できるとは考えられないですね。

❖やはり怖いのがインフラへの影響です!※インフラは道路、電気、ガス、水道、携帯基地局など。

●ライフライン:中国電力で8日、管内の延べ18万8000戸が停電。
●NTT西日本:7~8日にかけて、ケーブルの故障、通信ビルの水没により兵庫、岡山、広島、愛媛、高知の5県で約12万4000回線が一時利用不可能。
●NTTドコモ、au、ソフトバンクは被災地の一部で携帯電話が利用不可。もしくは利用しづらい状況。

その他、新名神高速、京奈和道、舞鶴若狭自動車道、山陽自動車道、山陽自動車道、中国自動車道、岡山自動車道、広島呉道路、米子自動車道、関門自動車道、関門トンネル、高知自動車道、九州自動車道、東九州自動車道、長崎自動車道などで何らかの災害が発生したようです。

これが怖いんですよね!インフラ、特に道路などが寸断されてしまうと、いくら医療品の支援物資が直ぐ側まで来ていても届かないのですから。

そんな中、厚生労働省から特例措置が!

 

災害はいつやってくるか分からないから有事に備えておくようにと言われ、用意していても、それを必ず持って逃げる余裕があるかどうかなど、誰にも分かりません。※とは言え、前回の記事でも書いたように普段から“薬”などの準備はしておきましょう!

今回、厚労省が『特例』としてとった対策、特に私たちパーキンソン病のような難病に罹患している患者にとっては、ありがたい措置と言えるのではないでしょうか!

私たちは、映像で家や車や大木がオモチャの様に流されていくのを観てきたはずなのです。けれど、その時は“水”の驚異的とも言える力に恐れおののくのですが、喉元過ぎたら…で、また日常に戻ってしまいます。

実際に自分が被災しても、水は徐々にやって来るから“逃げられる”と錯覚してしまうんですね。アッと言う間にその場を離れなくてはならない時であれば、着の身着のままでしょう。その後、ライフラインがなかなか復旧しなければ、薬や「医療受給者証」もないのです。

そこで、厚生労働省は7月6日に、この豪雨で被災された方に、通常の原則を適用することは無理との判断で「特例措置」を設けることに!これまでにも東日本大震災や熊本地震などでも同様の対応がとられていたそうです。知りませんでした。勉強不足です。その「特別措置」とは?

被保険者証を持たずに避難した場合。
医療機関の窓口で、氏名、生年月日、連絡先(電話番号等)、被用者保険(健保組合や協会けんぽ)の被保険者では「事業所名(会社名)」、国民健康保険・後期高齢者医療制度(75歳以上の方)の被保険者では「住所」、国保組合では、住所と組合名―を伝えることで、保険診療が受けられるのです。

指定難病の「医療費受給者証」を持ち出せなかった場合。⇐ パーキンソン病患者にとって一大事!
医療機関の窓口で「医療受給者証の交付を受けている」ことを伝え、氏名、生年月日、住所が確認できた場合には公費負担医療を受けられるといったものです。特例措置も設けられています。

ただ、これはあくまでも医療機関に行くことができるようになってから効力を発揮しますよね。避難所に何とかたどり着き、数日分の薬はあって、医療機関が稼働していることが前提です。それ以前に全く薬を持ち出せなかった場合の救済対策はスムーズにいくのでしょうか?

※この特別措置がなければ、被保険者証を提示できない場合には、一度医療費の全額を医療機関に支払い、後日、自身で医療保険者に手続きをし、保険給付分を返してもらうという手続きをしなければいけません。
ですから、ありがたい措置には間違いないのですが…。

 

まとめ

いつか忘れてしまったのですが、難病患者が考える災害の備えとして『非常時は、自分の身は自分で守る心構えも!弱者への配慮は不十分』のようなフレーズを見たような記憶があります。

何だか妙に納得してしまいました。非常時には、難病患者や障害者ら災害弱者への配慮が行き届かないのが現実と考えた方が良い!まず、自分の身は自分で守るしかないと思うべきというような内容で、思わずうなずいてしまいました。

その上で、何らかの対応や措置が取られればありがたい。というように考えなければならないのでしょう。ただ、薬の心配だけは完全には無くなりません。被災経験者は、難病患者はストレスに弱いので、自分がリラックスできる物も薬と一緒に入れておいた方が良いとのこと。

アロマや呼吸法もおススメだそうです。これも納得!まずは、落ち着くことから始めてみるというのは良いですね。さて、私がリラックスできる物って?まぁ、これから探します。

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