エーザイとMeiji Seikaファルマが『サフィナミド』“臨床第Ⅱ/Ⅲ相試験”主要評価項目達成を発表!


先日、ブログで紹介した『国内開発中のパーキンソン病治療剤 開発コード:ME2125(一般名:サフィナミドメシル酸塩)において、国内臨床第Ⅱ/Ⅲ相試験で主要評価項目を達成したと、エーザイとMeiji Seikaファルマが発表をしました。2018年ということは年内にも承認申請を出す見通しがついたようです!

『safinamideサフィンアミド』は以前の記事を書いた段階で、既に欧州11カ国で承認されていて、米国でも2017年3月21日に食品衛生局(FDA)により承認されていました。記事を書きながらドラッグ・ラグを強く感じずにはいられませんでした。

昨年、2017年9月『Safinamide』について記事を書いています。その時に初めて(恥ずかしながら、あの“お菓子の明治”が製薬を手がけて知りました。その時点では『Safinamide』は、レボドパ併用下で臨床第Ⅱ/Ⅲ相試験を実施中とのことでした。

契約システムが少し複雑で、日本ではMeiji Seika ファルマが臨床試験を実施。⇒製造販売承認申請を行う。そして、アジアではエーザイが承認取得に向けた臨床試験⇒承認申請等を行なう。

承認申請が通った後は、Meiji Seika ファルマが日本及びアジア向けの製品を製造。⇒エーザイに供給するという契約だったと記憶しています。それから半年ほどの間に申請を出す目途が付いたというのは嬉しい限りです!

サイド上

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『Meiji Seika ファルマ』ってどんな会社?

❖ここで、チョッと明治製菓の歴史に触れたいと思います。

【1910年代】 
●1916(大正5)年:明治製菓の前身、『東京菓子株式会社』設立

【1920年代】
 

●1920(大正9)年:『株式会社明治商店』設立⇒1924(大正13)年に『明治製菓株式会社』と社名変更。

【1940年代】

●1946(昭和21)年:研究部門が発足し、ペニシリンの製造開始、薬品事業を始める。⇐凄いです!!

【1950年代】
●1950(昭和25)年:抗生物質「ストレプトマイシン明治」発売 ※抗生物質の輸出開始
●1955(昭和30)年:動物用ペニシリン飼料添加剤「メイリッチP」発売、動物薬事業参入
1958(昭和33)年:海外に通用する国産初の抗生物質 「カナマイシン明治」発売。

【1960年代】 
●1961(昭和36)年:農薬事業参入!
●外用消毒剤「イソジン®」発売⇐エッ!イソジンってMeiji Seika ファルマだったんですね!
●中央研究所(現:医薬研究所・CMC研究所・生物産業研究所)開設。

【1970年代】 
●1974(昭和49)年:海外グループ会社『PT.メイジ・インドネシア・ファーマシューティカル・インダストリーズ』設立。
●1979(昭和54)年:海外グループ会社 『タイ・メイジ・ファーマシューティカル Co., Ltd.』設立

【1980年代】
抗生物質「ホスミシン」、抗生物質「メイセリン」、抗がん剤「テラルビシン」、抗不安薬「メイラックス」発売。メイラックスは、今も心療内科で広く使われています。

【1990年代】
●1990(平成2)年:日本初のMRSA感染症治療薬 抗生物質「ハベカシン」発売。

●1998(平成10)年:「ジェネリック推進部」を設置。ジェネリック医薬品事業に本格参入!
●1999(平成11)年:抗うつ薬「デプロメール」発売。

【2000年代】
●2002(平成14)年:合成抗菌薬「スオード」発売 ※微生物資源研究所(バイオサイエンス研究所)開設。

2009(平成21)年:『明治ホールディングス株式会社』が誕生!明治製菓・明治乳業が経営統合。
抗生物質「オラペネム」、抗うつ薬「リフレックス」発売。⇐断薬に苦しみました…でも、抗うつ剤の中では、断薬が楽な薬だと思います。※主治医の指示通りにすれば!ですが。

【2010年代】
2011(平成23)年:明治グループ内事業再編。食品事業会社『株式会社 明治』、薬品事業会社『Meiji Seika ファルマ株式会社』発足。

ジェネリック医薬品 アルツハイマー型認知症治療剤「ドネペジル明治」、慢性閉塞性肺疾患(COPD)治療薬「オーキシス」、ドラベ症候群治療薬「ディアコミット」発売。

●2016(平成28)年:統合失調症治療薬「シクレスト」発売。 明治グループ創業100周年。
いやいや、想像以上に多くの薬を輩出してるんですね!知らなくて恥ずかしいです。この後に、平成30年(希望です!)、抗パーキンソン薬を発売と付け加えたいですね

あらためて『パーキンソン病治療剤サフィナミド』の効用とは?

エーザイ株式会社とMeiji Seika ファルマ株式会社が『パーキンソン病治療剤サフィナミド』が国内臨床第Ⅱ/Ⅲ相試験において主要評価項目を達成したことを報道関係者向けに作成した文章によれば、2018 年中に とMeiji Seika ファルマ株式会社が日本における『サフィナミド』の製造販売承認申請を行う予定とのことです。

❖試験方法

対象:ウェアリング・オフ現象が既に出現している“日本人のパーキンソン病患者”。

試験内容レボドパ併用時において、サフィナミドを 1 日 1 回 50mg または 100mg を 24 週間経口投与したときの有効性、安全性をプラセボと比較する多施設共同、二重盲検、無作為化、並行群間比較試験です。※二重盲検法:プラセボによる思い込み効果を排除するために、医者、患者双方にどちらが、「治験薬」で、どちらが「プラセボ」か、わからないようにして、治験を進める方法。

試験実施:Meiji Seika ファルマ

主要評価項:治療期 24 週後における 1 日平均オン時間のベースラインからの変化量。

結果速報結果では、サフィナミド 50mg 投与群および 100mg 投与群はプラセボ投与群と比較した場合、それぞれ統計学的に有意なオン時間の延長を示したとのこと。

有害事象:薬物との因果関係がはっきりしないものを含め、投与された患者に生じた好ましくない、または意図しない徴候や症状のことです。この試験では主に4つ挙げられています。サフィナミド投与群で確認された有害事象は、鼻咽頭炎、ジスキネジア、転倒、挫傷だったそうです。

まとめ

『サフィナミドメシル酸塩』は、 パーキンソン病治療薬であり、モノアミン酸化酵素B(MAO-B)阻害薬です。ドーパミンやセロトニンを分解する酵素(MAO-B)のはたらきを抑え、ドーパミンの効果を長持ちさせることができます。通常はレポドパとの併用です。

ただ、この種類の薬は副作用として“ジスキネジア”がでやすいんですよね!サフィナミドは選択的モノアミン酸化酵素B型(MAO-B)阻害薬。ドーパミンの分解を阻害するとともに、ナトリウムイオンチャネル阻害作用やグルタミン酸放出抑制作用を有することから、ドーパミン作動性作用と非ドーパミン作動性作用を併せ持つことが特徴となるそうです。

この感じで、トントン拍子に進めば年内承認もあり得るかもと過度な期待をするのは良くないのですが、“エフピー”も同じMAO-B阻害薬です。実際に発売されてみないと比較してみることはできませんが、抗パーキンソン病薬は何度も言いますが「飲んでみないと分からない!」のです。

同じような作用を持つ薬が増えると、自分に合った薬の選択肢も増えます。できるだけ、薬の量を増やさないで頑張るためには、選択肢が増えることが一番です。一日も早い承認を願います。