パーキンソン病は、完治させることも進行をくい止める事もできません。けれど、対症療法とはいえ少しでも苦痛を和らげる薬があるだけマシ!と考えるべきなのかもしれませんね😔
パーキンソン病にならなければ決して服用することのない薬…レポドパやアゴニスト。私も数年前まで自分がそんな薬を服用することになるとは思ってもみませんでした。でも私たちパーキンソン病患者の治療の中心は『薬物療法』なのです。
レポドパ製剤(パーキンソン治療薬)とは、どのようなものなのでしょう?
パーキンソン病は、簡単に言うと脳内のドーパミンが不足することで発症します。
★レボドパは脳内に入り、その後ドーパミンに変化して脳内のドーパミンの量を増やしてくれます。
★レポドパ製剤には脳内へ入る前のレポドパの分解を抑える薬が配合されているものがあります。
※これだけを見ると『な~んだ!パーキンソン病は薬さえ飲んでいれば良いんじゃない🤔』と思いますよね。
ところが、パーキンソン治療薬と言っても、それでパーキンソン病を治したり、進行を止めることさえできません😔あくまでも対症療法なんです。今の医学では、いたしかたのないこと…悲しいですけど。
そして長期間レポドパ製剤を服用していると、徐々に効いている時間が短くなってしまうんです。※当然、個人差は有ると思います。
これが、wearing-off(ウェアリング・オフ)現象です。スイッチみたいですが、まさにその通りで、オンの時間が短くなって、次の薬の時間の前にオフになってしまうんです。
◇では、レポドパを増量すれば解決するのでは?
レポドパの量が多いと別の問題が発生するのです。❝ジスキネジア❞といって自分の意思と関係なく身体がクネクネと動いてしまいます。
本当に厄介な病気ですレポドパの服薬量や回数は主治医と慎重に話し合って決める必要があります。
※ジスキネジアが強く出る場合は、1日に摂取量は同じでも回数を増やし、1回の量を減らすなど工夫が必要です。
◎一般的なレポドパの商品名です。
*ネオドパストン、メネシット
レポドパに脳内へ入る前のレポドパの分解を抑える薬(カルビドパ)を配合。
*イーシー・ドパール、マドパー
レポドパに脳内へ入る前のレポドパの分解を抑える薬(ベンセラジド)を配合。
*スタレボ
レポドパに脳内へ入る前のレポドパの分解を抑える薬を2種類(カルビドパ、エンタカポン″コムタン″)を配合。
現在、私が飲んでいるのが「スタレボ配合錠」です。スタレボ配合錠には50mgと100mgがあります。今は、朝起きてすぐ50mgを飲んで、あとは9時、午後1時、6時に100mgを1錠ずつ服用しています。
私は初め、レポドパは「マドパー」でした。ところがアゴニストのニュープロパッチで、❝腰折れ❞と❝首下がり❞という副作用が出ました。以前にも書きましたが、身体が携帯のガラケーのように折れてしまったのです。
テーブルの上に何が置いてあるかわからない。鏡で自分の顔を見ることができない…絶望しました!レポドパの服用を始めてから、たった3年でレポドパの見直しをするとは考えていなかったのでショックでした。
平均寿命まで30年あるんです。その間に新薬が開発されなかったら?そう思うと不安です。
新しい薬の開発も進んでいるようですが、日本は特に薬の承認に時間がかかります。莫大な開発費用もかかります。そして、ようやく承認がおりた薬が自分に合うかは❝使ってみないと分からない❞というのが現状です。
ドーパミンアゴニストとはどういう働きをするのでしょう?
ドパミンアゴニスト(ドパミン受容体刺激薬)は、大脳基底核の線条体にあるドパミン受容体に、ドパミンが分泌されたのと同じような刺激を与えることで、症状を改善し、体を動かせるようにする薬です。ただ、レポドパと比べ、幻覚・妄想の発現頻度が高いと言われています。
特徴としては、服用してからの作用時間が長く、効果も持続するという点が一番大きいでしょう。ドパミンアゴニストには、麦角系と非麦角系があります。
現在8種類のドパミンアゴニストが使用できます。レポドパとの組み合わせなど主治医と慎重に決めていく必要があります。
ペルゴリド(商品名:ペルマックス)やカベルゴリン(商品名:カバサール)では心臓弁膜症や肺線維症が起きることがあるため、これらの薬を使用するときは心エコー検査等で定期的に心臓の弁をチェックする必要があるそうです。
一方、プラミペキソール(商品名:ビ・シフロール、ミラペックス)やロピニロール(商品名:レキップ)、貼付薬のロチゴチン(商品名:ニュープロパッチ)、自己注射薬のアポモルヒネ(商品名:アポカイン)では、「突発的睡眠」が起こることがあるため、服薬中は運転しないように警告が出されています。
これだけ薬が有っても、全てが自分に合うかどうかは使ってみなければ分かりません❗薬を合わせていくのは本当に難しいです。
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