パーキンソン病改善に音楽は想像以上の効果有り!音楽が脳に与える影響とは?

パーキンソン病

前回のブログで『音楽療法』を取り上げました。音楽がパーキンソン病に限らず、様々な疾患に良い効果をもたらすことは確かなようです

では、音楽が私たちの体や脳にどのような影響を及ぼしているのでしょうか?なぜ、音楽がパーキンソン病に良いと言われているのでしょう?調べてみました。

★音楽療法士による「音楽療法」の効果についての記事はこちらです。⇒クリック

今回は、
*音楽は、脳でどう処理されているの?
*音楽療法の効果とは?について書いていきます。

 

音楽は『脳』でどのように処理されているのでしょう?


「音楽を聴く」ことは、空気の振動が鼓膜を震わせることで生じた電気信号を脳が感知して音を感じるということ…だそうです。そう言ってしまえば、何だか音楽が急に味気ないものに感じます。

では、なぜ私たち人間は音を「音楽」として認知し、さらには心地の良いものであると感じるのかは脳科学が発達した現代でもあまりよくわかっていませんでした。そんな脳の秘密が、徐々に明らかになってきています。

私たちの脳には、耳の神経からの信号を「音」として知覚する聴覚野と呼ばれる領域があります。けれど、物が落ちた時やドアが閉まったりした時の❝音❞とは別に、ピアノの音、笛の音、それら楽器によって演奏される❝音楽❞を認知するために、脳には別の仕組みが備わっていると考えられ始めているようです。

マサチューセッツ工科大の研究チームが、脳内の血液の動きを視覚化する最新装置「fMRI」で、脳の活動を立体的に測定した結果、人間の脳の中には❝話し声❞を処理するものとは別に、❝音楽❞に特化した神経経路が備わっていることを明らかにしたのです。

興味深いのは、話し声と音楽を処理するエリアが分かれていて、それぞれ相反する入力に対しては無反応。ところが歌詞のある歌が耳に入った時には、それらの領域が重なり合うように処理を始めるというのですから人間の脳は不思議です。

『音楽療法』には、効果は有っても副作用なし!

 

『音楽療法』と聞いて、最初にイメージしたのはパーキンソン病の歩行をスムーズにするためのCDを聴く‼というものでした。もちろん、それも効果は認められています。

今回2度に渡って取り上げているのは音楽療法士(音楽セラピスト)の資格を持った方が、病院や施設に出向き、または講演会などで私たちパーキンソン病患者に、音楽を通して❝歌ったり❞、❝リズム運動をしたり❞、❝簡単な楽器を演奏したり❞することです。
※音楽療法はパーキンソン病に特化したものではありません。

実際に医療講演会で『音楽療法』を体験済みです。最初は「この歳で、大きな声で歌ったり、チョッとオーバー気味なパフォーマンスには抵抗があるな~↘↘」って思ってました。でも、しばらくすると凄く楽しいんです。音楽療法士さんが、本当に上手く❝ノセて❞くれるんですが、ストレス発散には最高です‼

現役の音楽療法士さんの言葉ですが、「音楽」は様々な病気に❝効果❞はあっても❝副作用❞が無いのが特徴と話されています。私たちパーキンソン病の患者には薬は命綱です。効果もあります。でも、副作用があったり、服用量によってはジスキネジアが出たりしますよね😱

けれど、音楽を昨日は1回しか聴かなかったのに、今日は2回聴いたから副作用が出るでしょうか?まず考えられないでしょうね。もしかしたら❝鼻歌❞のひとつも出るかもしれませんが…。それって素晴らしいことですよね。

「音楽」には、ご存知のように❝メロディー❞、❝リズム❞、❝ハーモニー❞がありますよね♬これって、人間の身体にも備わっているものだそうです。リンクしているんです‼

例えば、上下するメロディーは「血圧」、一定のリズムを刻むのは「心臓の鼓動」、そして私たちパーキンソン病患者が崩しがちなのがハーモニーにあたる「骨格や神経」といったバランスです。

「音楽」は、私たちの身体に元々存在している特性を
刺激して、活動的にしたり、落ち着かせたりしているのだそうです😌だから、副作用の無い薬と言えるわけですね☝

まとめ

音楽の一番良いところは年齢や性別、障害の程度全てに対応できるってところではないでしょうか?耳が聴こえなくても打楽器なら❝振動❞を感じることはできると思います。
※専門家ではないので、あくまでも推測ですが…。

私が一番『音楽の力』って凄いんだ↗と感じたのは、音楽によって元気になるのは❝患者さん❞だけではない‼というところなんです。付き添っている家族までもが元気になれる😊介護に対するストレスが軽減されたという報告もあるそうです。


音楽療法の始まりは、アメリカで第一次世界大戦の帰還兵のPTSD(心的外傷後ストレス障害)の治療のためだったと言われています。その後、認知症やパーキンソン病、統合失調症の治療、がん患者の終末期のケアなどさまざまな場面で活用されるようになったのです。

また、以前から本も多く出ている「パーキンソン病に効くCD」。こちらは、参加型の『音楽療法』よりは受動的ですが、歩行改善に効果がありそうです‼ということは、聴くだけではダメですよね。歩かなきゃ🚶 

私たちパーキンソン病患者の歩行障害の原因のひとつが「脳内のリズム障害」なんだそうです。こちらの音楽療法は、CDに入っている曲によって同時にメトロノームが1分間に90~110回リズムを刻んでいるとのこと…これは聴いてみる価値ありですね~。どんな感じなんだろう⁉

自分の歩行リズムよりも少し早い曲を選んで歩行練習をするのだそうです。あの恐怖のすくみ足も軽くなるとのことですから試さないわけにはいきませんね👊なんと❝歩行障害❞だけでなく❝嚥下障害❞にもリズムは効果を発揮したそうです。

外国の音楽とか言葉は分からないのに、感動したりしますよね。❝メロディー❞、❝リズム❞、❝ハーモニー❞が私たちの脳にもたらす影響の大きさに驚きを隠せません‼

これは余談ですが、私が通っているリハビリ施設でもキーボードが上手なスタッフさんがいるんです。皆の時間が10分ぐらい取れそうだと、キーボードとハンドベルで簡単な『音楽の時間』が始まります。そこで、いつもその月に生まれた人にハッピーバースディを歌います。もちろん歌詞の中はその人の名前に変えます。

特に男性は、止めてくれ~、恥ずかしいと抵抗されるのですが…始まってみると『気分良いもんやな~』とご満悦に‼やっぱり音楽、歌のパワーは本物ですね。


 

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