大日本住友製薬の米国子会社が『新規パーキンソン病薬」を米FDAに承認申請。


“新規パーキンソン病薬”が承認申請!という記事が目に留まり、ヤッタ~!と思ったのも束の間。承認申請を行ったのは米(FDA)にでした。ガッカリ…。ただ、新規の薬が開発された事は朗報です。日本でも将来、承認される可能性があるわけですから。

今回米(FDA)に、新規パーソン病薬を申請したのは大日本住友製薬の米国子会社の「サノビオン社」。大日本住友製薬が2018年4月2日に承認申請を行ったとの発表をしました。近頃、大日本住友製薬を取り上げることが多いような気がします。

今回、米(FDA) に承認申請されたという“新規パーキンソン治療薬”とは、どのような効能の薬なのでしょうか?日本での承認申請でないのが残念ですが調べてみたいと思います。

 

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米国FDAとは?

薬の開発の記事を書くときに目にすることが多い“米FDA”。FDAとはどのような機関なのでしょうか。正式名称は『アメリカ食品医薬品局(Food and Drug Administration:FDA)』

アメリカ合衆国保健福祉省(Department of Health and Human Services:HHS)配下の政府機関です。連邦食品・医薬品・化粧品法を根拠とし、医療品規制、食の安全を責務としています。

FDAが取り締まるのは、食品、医薬品、化粧品、医療機器、動物薬、さらに、タバコやオモチャまでと大変幅広いようです。FDAの承認スピードが速い!って検査が雑?それは、とんでもない勘違いのようで承認の難易度は非常に高いとのこと。データ量などがケタ違いに多いからだそうです。

日本が新薬を承認する場合の機関は、『独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA:Pharmaceuticals and Medical Devices Agency)です。この名称も新薬開発やドラッグラグなどの記事で何度も取り上げています。ドラッグラグが完全に解消されたとは言えないのかもしれませんが、PMDAでも人員を増やすなど私たち患者に少しでも早く、安全な薬を届けるため努力が続けられているようです。

今回、承認申請を行った“新規パーキンソン病薬”とは?

❖治療剤APL-130277(開発コード)について

2018年1月に「アポモルヒネ塩酸塩を有効成分として含有する舌下投与のフィルム製剤(APL-130277)のフェーズⅢ試験が良好な結果であったことが報告されています。

“アポモルヒネ塩酸塩”とだけ聞いても、私はピンとこなかったのですが、アポカイン皮下注だと分かりやすいかもしれませんね。

2012年5月に、アポモルヒネ塩酸塩水和物(商品名:アポカイン皮下注30mg)が薬価収載されています。適応は「パーキンソン病におけるオフ症状の改善」、用法・用量は「発現時に1回1mgから開始し、経過を観察しながら1回量1mgずつ増量、最高投与量は1回6mgまで」となっています。

このアポカインは、オフのレスキュー薬として知られています。国内初の皮下注射製剤として開発された非麦角系のドーパミン受容体刺激薬。アポカインは、投与後20分でオフ症状を改善し、投与後120分で効果が消失するという「短時間作用型製剤」。

パーキンソン病治療薬を服用中の患者が、オフ症状になった時に、次に服用する薬の効果が出てくるまで、一時的にアポカインで改善(つなぐ)するという使い方なんですね。使い慣れるまで、チョッと大変かもしれません。

今回、FDAに承認申請する「APL-130277」も、アポモルヒネ塩酸塩(ドーパミン作動薬)を有効成分として含有しています。

ただ、アポカイン皮下注と違うところは、舌下投与のフィルム製剤として開発されているという点です!これは、患者側としては使いやすいのではないでしょうか!まだ、これから承認を取らなければなりませんが、患者だけでなく、介護する側の負担も軽減されるかもしれません。

「APL-130277」は、起床後に服用することができ、1日5回まで使えるそうです。まず、一番のメリットは“使いやすさ”ですよね。そして、今までのレスキュー薬の特長も兼ね備えているのですから、オフに苦しむ私たちパーキンソン病患者の強い味方となってくれるかもしれません!※申請はアメリカですけど…。

オフの状態というのは、身体面だけではなくて、精神的にもツラいです。けれど、オフ症状のための治療選択肢は限られているのが現状です。オフを速やかに、簡単に楽にしてくれる薬の開発、承認は待ち遠しいですね。

「APL-130277」は、2016年10月に、サノビオン社がカナダの医薬品ベンチャー企業「Cynapsus Therapeutics Inc.」を買収して獲得したそうです。買収の取得価額の総額は約643億円となる予定だそうですが、新薬の記事を書くたびに数百億という数字が出てきます。

まとめ

今回の新薬は日本での承認申請ではありませんでした。けれど、これだけの改善ができるのだという事が分かったのは大きな収穫ではないでしょうか?日本でも、同様の薬が開発、申請となるのも遠い未来の話ではないように思えるのですが…。これは、私個人の希望でもあります。