手術なしで器具を装着すればパーキンソン病が改善する!そんなことが本当にできたら凄いですよね!
記事は2015年のものなのでチョッと古いですが、なかなか面白いです。結構、堅い記事が続いたので少し柔らかめの記事にしたいと思います。1996年のアトランタオリンピックの聖火点灯の際のモハメド・アリさんの姿に世界中が驚いたのではないでしょうか?
彼のあの姿が世界に「パーキンソン病」を知らしめたのかもしれません。震える手で必死で聖火に点灯させようとする彼の姿こそパーキンソン病の4大症状のひとつ“振戦”です。その後、映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』で主人公を演じた、マイケル・J・フォックス(1961年6月9日生れ)が30歳で若年性パーキンソン病を発症したことをカミングアウトしたことで、一気に有名な病気になってしまいました。
マイケルは1987年、30歳で発症。1998年にパーキンソン病に罹患していることを公表しました。その後、「マイケル・J・フォックス パーキンソン病リサーチ財団」を設立し、自伝『ラッキー・マン(Lucky Man)』 を発売。その売上は全て同財団に寄付されるそうです。
パーキンソン病の症状を改善する器具とは?
パーキンソン病の症状を改善する“器具”をアメリカのジョンズ・ホプキンス大学の研究者が発表!?それも、外科的な手術などは必要なし!とくれば、つい私たち患者は目が釘づけですよね!
ジョンズ・ホプキンス大学の大学院生(研究チームは5人)が開発した器具は“ヘッドバンド型のデバイス”。その試作品は、臨床試験の前にいくつものコンペティションで入賞し、賞金も獲得したそうです。
パーキンソン病患者は、アメリカに約100万人、世界では700万人とも言われています。彼らが、その器具の開発を始めたのには理由があるんです。薬の調整が難しくなったパーキンソン患者が受ける外科治療の選択肢のひとつ“DBS(脳深部刺激療法)”で得られるのと同等の効果を手術なしで得られないか!と考えたそうです。
DBSは、外科手術によって、脳の運動をつかさどる部分に導線を埋め込みます。導線は心臓のペースメーカーのようなパルス発生機に接続。そのデバイス(器具)で脳に電気信号を送り込むことで、症状の改善が期待できるというものです。よく知られているデバイス治療です!
当然、私たちも手術は怖いです。穴も開けず、切開もしないで、症状が改善するなら、これほど嬉しいことはありません。
学生たちは、他の研究者の協力も得ながら、脳の特定の部位を刺激するために、頭のまわりに設置した電極間に微細な電流を流す方法で進めていったようです。4ヵ月以上かけて何十人ものパーキンソン病患者からヒアリングと協力を受けてヘッドバンドのデザインも改善。
準備段階の結果は前途有望!パーキンソン病の患者さんたちには、もっとその処置を進めて欲しいとの声が挙がったそうですが、その時点ではFDA(アメリカ食品医薬局)に認可されたポータブル版の市販品もなく、不可能だったそうです。今は、その研究どうなっているのでしょう?英語ですが、ヘッドバンドのYoutubeがあるので紹介します。
これは、チョッと付けたまま外出できないな!と思いますが、もっと小さなデバイス(例えば耳にかけられるような)が開発されると嬉しいですね。
他にもあります!腕時計型デバイス「Emma」
2017年05月の記事です。パーキンソン病患者の手の震えを相殺する腕時計型デバイス「Emma」!Microsoftが手の震えを相殺する腕時計型デバイス「Emma」のプロトタイプを完成させ、実際にパーキンソン病患者が自分の名前をきれいに書くことに成功しています。下の動画をご覧ください。
このEmmaのプロトタイプは、6ヶ月間のエマさんの症状を分析し、回路板にコイン電池モーターなどをはんだ付けして開発したものだそうです。実用化まではまだ道のりは遠いようですが、動画を観る限りではパーキンソン病患者にとって、一筋の光になりそうな気がします。
Emma Watchは、パーキンソン病の症状のひとつである「手の震え」によって阻害される「筆記能力」を改善させることを目的としたデバイス。内蔵の小型モーターを振動させ、あえて患者の腕を揺すり、手の震えを相殺する仕組みなのだそうです。
あらかじめ患者の手の震えパターンを学習させれば利用でき、コントロールは連携したスマートデバイスから行うとのこと。
これって良いですよね!パーキンソン病の患者は、一人一人症状が違います。このくらい小さなデバイスで、自分が一番ツラいと感じる場所に装着すれば、症状が楽になる!夢のようです。それも手術することなくですよ!一日も早い実用化を目指してもらいたいものです。
まとめ
今回は、2例だけの器具を紹介しました。でも、恐らくはいろんなデバイス(器具)が、日々開発されつつあるのでは?と思います。難病患者が、一日でも長く、自分らしく生きていけるような開発に期待したいと思います。
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