パーキンソン病には「適度な運動は欠かせません!」卓球療法士さんと“卓球バレー”をやってみませんか?

パーキンソン病

 

前回の記事でパーキンソン病患者の体力や筋力維持には「卓球」が合っているのではないか!ということ。また“卓球療法”というものがあること。

そして、卓球に特化したリハビリを行っているディがあることなどを書いてきました。そして、その卓球療法をサポートするのが『卓球療法士』なのです。ずっと以前の記事でも軽く触れていますが、今回は、実際に卓球療法士の資格を持った方にお会いすることができました。

そして“卓球バレー”という楽しいスポーツも体験することができました。前の記事の最初で“優れもの”と表現していますが、本当に変幻自在なスポーツです。アイデアが浮かべば、即座に対応できるし、メンバーによってレベルは無限に変えられると言っても過言ではない!くらい私はハマりました。

どんなものにも、人によって楽しい、楽しくないは感覚の差があるとは思います。私が「すごく楽しかった!」と思っても、そうでない人もいるかも…。でも、百聞は一見にしかず!です。やってみなくちゃ分かりません。

もし“卓球バレー”に接する機会があれば、一度試しにやってみてはどうでしょう!損だけはしないと思うのですが。

今回は、まず『卓球療法士』さんとは?をあらためて書いていきたいと思います。そして、私がハマった“卓球バレー”を動画をまじえながら紹介していきます。

 

卓球療法士ってどんな資格?


『はーとふる、ぴんぽん』この10文字足らずの優しい言葉にガツンときてしまいました。はーとふるって、どんなことを連想しますか「卓球をして楽しくてハートの中がフル(イッパイ)」、和製英語で本来は存在しないけれど一番日本人が思い浮かべるのは「仲間と一緒にプレーができて心温まる」。

チョッと無理があるかもしれませんが「はーとが震える(ふるえる)くらい」楽しい…かなり無理がありましたか?でも、心の中がホンワカするような良い言葉ですよね。

私たちのような難病患者は、どんなに前向きに思える人でも、笑顔を絶やさぬ人であっても、心の中に雲一つないってことはあるのでしょうか?それも無理せず、自然にですよ。

でも時々(たまに)、痛みも忘れ、薬の時間も忘れて好きなことに集中している時ってないですか?そういう時間が増えれば、逆にネガティヴなことを考える時間は減りますよね。だって1日は24時間なんですから。

★卓球療法は、卓球の用具を活用して心身機能を改善しようという取り組みです。

私たちが日頃お世話になっている理学療法。病気、けが、などで運動機能が低下した状態にある人に対し、運動機能の維持・改善を目的に運動、温熱、電気、など物理的手段を用いて行われる治療法。そして、その治療法で私たちの身体機能の改善をサポートしてくれるのが“理学療法士(PT)”。

『卓球療法士』の場合、私たちの心身の機能の回復、改善をサポートする“手段”が文字通り「卓球」なんですね!

卓球療法は1990年代リハビリの為に、大分の病院で卓球が取り入れられたのが始まりだそうです。先ほど書いた痛みや時間も忘れるぐらい夢中になれること…それは、読書であっても、編み物でも素敵なことです。でも、身体を動かす“何か!”で夢中になれるものがあれば、パーキンソン病には鬼に金棒ですよね!

卓球療法が良いことはズッと書いてきました。介護度に2段階もの変化(もちろん良い方へ)があった方もいたそうです。でも、過去に経験が全く無い人にとっては、いくら良いからと言われてもハードルは高いです。

そんな時に頼りになるのが『卓球療法士』さんなのです。

では、どうすれば卓球療法士になれるのでしょう!

日本卓球療法協会のFacebookに卓球療法士講習の案内が載っていました。
●受講時間:9時~18時
●受講料:10,000円※講習に参加するだけでは卓球療法士を名乗れなくて、日本卓球協会に入会しなければいけません。(入会金2,000円、年会費2,000円)

今後、協会では中級など経験を積んだ人の資格も考えているとのことです。ただ、有資格者は200名くらいおられるようですが、卓球療法士として仕事に就いておられる方はまだまだ少ないのが現実のようです。

また、卓球をリハビリに取り入れている施設は増えつつあるようですが、個々の利用者の身体能力の維持改善と目指してキチンとしたリハビリ計画まで立てられている施設は多くないかもしれません。

とにかく『卓球バレー』をやってみなくちゃ分からない!


この『卓球バレー』だけが卓球療法ではありません。1対1のラリーもあれば、マシンがある施設では自主練もできます。介護職に就いておられる方、理学療法士(PT)の方が資格の幅を広げるために資格を取得されることが多いようです。

私たち利用者側としては、自分の身体のことをよく分かってくれている医療従事者の方がより広い知識を持って、新しいリハビリを取り入れてくださることは喜ばしい限りです!!

下の2つの動画をみていただいただけでも、段々と盛り上がっているのが分かります。指導にあたってくださった卓球療法士さんは、病院勤務の理学療法士さん。私たちパーキンソン患者には、ピッタリのサポーターです!

これで、本当に点数をつけたりすると、みんな数倍燃えますね!間違いないと思います。

まとめ

なんだ講習を受けただけでなれるんだ!と思ったそこのあなた!だからこそ、その療法士さんの意欲や資質で利用者の意欲や身体機能の改善度合いが全く違ってくると思います。

現在、パーキンソン友の会「あゆみの会」では、毎週卓球に良い汗を流している仲間がいます。初心者だって大丈夫!皆がチャンと指導してくれますよ!見学だけでもOKです。

会場は、神戸市立総合福祉センター(神戸駅下車、湊川神社と道を挟んでいます)。
通常は毎週水曜日の13:30~15:30※特に用意していただく物はありません。動きやすい服装でお越しください。

そして、次のステップとして“卓球バレー”の導入を考えています。もちろんやるからには意欲に溢れる『卓球療法士』さんにサポートをお願いしたいですね!


最初から、通常の卓球にも参加したり、外出が苦にならないパーキンソン病の方はそれなりに身体も動かしています。今回、卓球療法士さんに来ていただいたのは「そんなところに行っても皆と一緒に運動なんてできない」と閉じこもりがちになっている方たちにも“身体を動かす喜び”、“達成感”、“仲間との触れ合い”を体感してもらうのが目的でした。

★勇気を出して扉を開いていてくださいね!ほんのチョッとの勇気で大丈夫。

通常の卓球の合間に“オマケ”のリクレーション的に考えていたのですが、卓球療法士さんとお話をするうちにこの卓球療法って簡単なだけじゃないな!と思い始めました。確かに身体が動きにくくなった方は“車椅子”のままプレーしてもらえますし。大勢で卓球台を取り囲めばピン球を落とすことも少なく達成感も味わってもらえます。

ラケットも握れない…ご心配なく!チョッとストレッチ性のあるもので手首とラケットを固定すればグンと持ちやすくなりました!(その時は、女性が髪を束ねるシュシュで、中にゴムが入っています)一言の療法士さんのアドバイスで次の瞬間から不安が軽減するかもしれません。

でも、逆に難しくしようとすればいくらでも難しくできるのです!2つ目の動画ではピン球を2つにしてました。それを3つにしてみたら、一回打ったら席を変わったり、利き腕は使わない、しりとりしながら打つ、ピン球は目が不自由な人でも楽しめるように音がします。

じゃあ、私たちがアイマスクをつけてやったら、果たしてできるのか?そして、何と言っても一番盛り上がるのは“試合”でしょう!力が強い人が打ち返すピン球のスピード!凄いです。アイデアさえあれば、無限に楽しさが膨らんでくるような気がします。そして全部がパーキンソン病にとって最高のリハビリに繋がっていくのでは?と思います。
※私の主観が多いですね…。本当に誰もが楽しめるスポーツってこれじゃないの?と思ってしまいました。

そして、『卓球バレー』楽しいと思った人が、また誰かを誘ってくれれば…皆の輪が広がっていくのではないでしょうか!一人の時間も大切です。でも仲間との時間もとても大切ですよ。

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