パーキンソン病治療薬として小野薬品が承認申請中の『オピカポン』ってどんな薬?


今年2019年の2月に小野薬品が『オピカポン(開発コード=ONO-2370)』を承認申請しました。私たちパーキンソン病患者にとって薬の選択肢が一つでも増える“新薬開発”は、ビッグニュースであり、朗報です。

いつも記事で書いているように、パーキンソン病の薬は患者によって“合う、合わない”があります。おまけにその“合う、合わない”は、その薬を飲んでみなくちゃ分からないのです。

ですから、薬の種類が増える⇒ 薬の選択肢が増える⇒ 自分に合った薬を見つけることができる可能性がUP!

今回、小野薬品が承認申請をしたという『パーキンソン病治療薬 オピカポン』とはどのような作用を持つ薬なのか?また、小野薬品が得意としている薬は?などについて調べていきます。

 

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今回小野薬品が承認申請した『オピカポン』とは?

2月に小野薬品が日本で承認申請中であると発表したオピカポンの効能(まだ、あくまでも“予定”です)は、パーキンソン病症状の日内変動(wearing-off現象)の改善!です。1日1回投与製剤で、レボドパ含有製剤と併用することとなっているようです。

オピカポンは末梢性の長時間作用型の薬のようです。私たちパーキンソン病患者にとって、この“作用が長時間”というのは非常にありがたいのです。

上記にもあるように予定されている作用はCOMT(カテコール-O-メチルトランスフェラーゼ)を阻害すること。細胞毒性を示すことなく、末梢選択的に高いCOMT阻害作用があるとのことです。

いわゆる「COMT阻害剤」ですね。プラセボ(ニセの薬です)と比較して、ドーパミンの前駆体であるレボドパのバイオアベイラビリティを最大65%まで増加させ、OFF時間を短縮するとのこと。

※バイオアベイラビリティ(bioavailability)!なんとムズカシそうな言葉でしょう。最初読んだ時、思わず指で文字を押さえちゃいました。普段、まずは絶対“日常会話”の中に出てこない言葉ですよね?

バイオアベイラビリティとは、服用した薬物が全身循環に到達する割合をあらわす定数だそうです。薬物が静脈内に投与される場合、そのバイオアベイラビリティは100%。一方、薬物がそれ以外の経路(まず浮かぶのが“口”ですよね!)により投与される場合は、100%が全身循環に到達できない…体内で吸収されるなど少なからず影響を受けるからです。

静脈内投与以外の経路では、投薬量の計算にバイオアベイラビリティを考慮しますから、このバイオアベイラビリティは薬物動態学において必須のツールなのだそうです。

前回の薬の説明の記事のおさらいCOMT阻害剤とは?

パーキンソン病の最も有効な治療法は、今のところ『レボドパの補充療法』と、言われています。私も実際に服薬している患者の一人として、その治療法は否定できません。

❖COMT阻害薬を紹介します。

COMT阻害薬の作用は半減期の短い(効き目が長続きしない)レポドパ製剤の効き目長続きさせOFF時間を短くする。手足の震えや筋肉のこわばりなどを改善する。とあります。

レボドパは体内に入ると脳内へ移行した後、ドーパミンへ変化しパーキンソン病の症状改善という作用が現れるのですが、肝心の脳内に到達する前にレポドパが分解されてしまうとしたら…その分解してしまう酵素がCOMT(カテコール-O-メチルトランスフェラーゼ)なのです。

では、どうすればよいかレポドパを分解する憎っくきCOMTを阻害し、レポドパがスムーズに脳内に入るようにすれば良いのです!!それがCOMT阻害剤なのです。

●現在、よく処方されているCOMT阻害剤
*エンタカポン
*コムタン
*スタレボ配合錠(レボドパ、カルビドパ、エンタカポンの配合製剤)⇐ 私は、今1日3回1錠(100㎎×3)服用しています。

 

小野薬品のCOMT阻害剤『オピカポン』に期待できる作用は?

 な~んだ、別に新しい薬じゃないのか?!って、チョッとガッカリとしませんか?実は私も、全く新しい作用を持つ、特効薬のような薬が開発されると良いな!と考えてしまうので“そんなことヤッパリ無理よね”と思いがち。

でも、それだったらレポドパだって1種類で良いことになってしまいます。
小野薬品が、オピカポンに期待できるパーキンソン病患者に対する効果・作用として「1日1回の投与」を強く謳っているようです。

確かに、服薬回数が少なければ、服薬そのものが大変な患者さんや介護者にとっては、それだけで負担が減少します。また、それだけ安定した効き目が長く続くということもOFF時間の短縮に繋がるでしょう!

 

小野薬品とは?オプジーボといえば分かりますよね!

◇1717年 初代伏見屋市兵衛が大阪 道修町に「伏見屋市兵衛商店」を創業
◇1947年 小野薬品工業株式会社設立
◇1968年 中央研究所(現 水無瀬研究所)竣工、世界初!プロスタグランディン(PG)全化学合成に成功。
その後も業績を伸ばしつつ、海外進出を果たし、2018年には東京ビル竣工となっています。

【主な製品】
◆内服薬
2型糖尿病治療剤 グラクティブ錠
過活動膀胱治療剤 ステーブラ錠
骨粗鬆症治療剤 リカルボン錠
気管支喘息・アレルギー性鼻炎治療剤 オノンカプセル
慢性膵炎・術後逆流性食道炎治療剤 フオイパン錠 など

◆貼付剤

アルツハイマー型認知症治療剤 リバスタッチパッチ

◆注射薬

悪性腫瘍治療剤 オプジーボ点滴静注
多発性骨髄腫治療剤 カイプロリス点滴静注
二次性副甲状腺機能亢進症治療剤 パーサビブ静注透析用
関節リウマチ治療剤 オレンシア皮下注 など
オレンシア点滴静注用250mg

かなり、難しい病気の薬が多いですね。すごくメディアでみかける製薬会社ではないな!と思っていたのですが、少なくとも風邪引いたから近所のお医者さんに診てもらうといった薬ではないですね。

 

まとめ

承認申請から販売までは、早くて1年、実際に病院で処方されるまでなら早くて1年半~2年と言ったところでしょうか?

もともと『オピカポン』はポルトガルのBIAL社が創製したもので、小野薬品が2013年4月、BIAL社から日本での独占的な開発・商業化権を取得したものだそうです。

既に欧州では2016年6月には、BIAL社が製品名「Ongentys」として販売されています。何度も何度も同じことを繰り返していますが、パーキンソン病の“薬合わせ”は難しいです。ひとつでも薬の選択肢が増えることは、朗報です!1日も早く承認されますように!