パーキンソン治療薬『エフピーOD錠』の保管・管理などについて。

パーキンソン病

パーキンソン病治療薬のエフピーOD錠(セレギリン塩酸塩)の効能・特徴は前の記事で書きました。けれど、この「エフピー」という薬には、副作用だけでなく、他の薬にはない取り扱い上の注意などの管理・保管面での特徴もあるのです。

チョッと驚きますがエフピーの取り扱いを調べてみると『医薬品である覚せい剤原料』となっています。覚せい剤?!って、あの覚せい剤?他にどの覚せい剤があるのでしょう…。

医薬品である覚せい剤原料とは、法第 2 条第 5 項に規定する覚せい剤原料を含有するもので、かつ、薬事法第 2 条第 1 項に規定する医薬品に該当するものです。となっています。

そして、セレギリン塩酸塩錠(2.5mg):エフピー錠 2.5mg、エフピーOD口腔内崩壊錠 2.5mgは、覚せい剤原料を指定する政令第 1 号だそうです。

★エフピーの効能・特徴についての記事はこちらです。⇒クリック

併用禁忌の薬も多く、副作用の出現率も高い…何だか大変な薬のようですが、パーキンソン病患者には広く使用されています。管理・保管・廃棄にいたるまでいろいろと規定があるようです。そのあたり書いていきます。

 

麻薬よりも規制が厳しい?エフピー錠(セレギリン)

Q. 病院・診療所・薬局で『覚せい剤原料』を取り扱うには、手続きが必要でしょうか?
A.病院・診療所の場合は取り扱いが業務のため、薬局の場合は医師の処方せんに基づく調剤業務のためであれば手続きは必要ありません。

Q. 法人が経営する診療施設が購入した『覚せい剤原料』を同一法人経営の他の 診療施設へ調剤用に譲ることはできるのでしょうか?
A.病院など診療施設間での『覚せい剤原料』の譲渡・譲受はできません。

Q. 病院・診療所・薬局が、医薬品である『覚せい剤原料』を譲り受ける場合の注意事項は?

A.医薬品である覚せい剤原料を譲り受ける際には、まず双方の立ち会いが必要です。その上で、「譲渡証」の記載事項及び押印等の不備のチェック、「譲渡証」の品名、数量と現品の照合が必要です。

もしも、譲受側が、確認時に破損等を発見した場合は、譲渡証を返す⇒譲渡側から譲受証の返納を受ける⇒対象となった医薬品である覚せい剤原料を譲渡側が持ち帰る⇒譲渡側が都道府県知事に事故届を提出する。という手順が必要です。

使用段階において数量の不足、破損等を発見した場合は、病院・診療所・薬局の開設者が都道府県知事に事故届を提出します。
※譲渡証、譲受証の保存期間は2年間です。

保管場所も他の❝薬❞とは違います!

(法第 30 条の 12)によれば、医薬品である『覚せい剤原料』は、 病院または診療所においては、その『管理者』がその病院又は診療所で保管する。

往診医師などは、その住所で保管する。そして薬局では、薬局開設者が薬局内で保管することとなっています。

そして保管設備ですが、 医薬品である覚せい剤原料の保管は、鍵がかかる場所でないとダメなんです例えば、施錠できる倉庫・薬品庫等のほかロッカー・金庫等ですね❗本当に大変です。

もしも、在庫が合わなかったら?(法第30条の14)によると、所有している医薬品である覚せい剤原料に喪失、盗難、所在不明の事故を生じたときは、速やかに『覚せい剤原料事故届出書』を保健所に提出しなければいけません。盗難の場合は、警察に届ける!当然ですよね‼

流れからすると、廃棄する時も大変そうです!

調剤ミスや期限切れなどにより、 病院または診療所の開設者、往診医師、薬局開設者が、『医薬品である覚せい剤原料』を廃棄するときは、「覚せい剤原料廃棄届出書」により保健所に届出て、覚せい剤監視員の立会いの下に行わなければならないのです。

また、外来患者やその家族が、不用となった『医薬品である覚せい剤原料』を持参した場合には、持参した者自らが廃棄するよう指導します。(手伝っても構わないようです)

そして、卸問屋から譲り受けた『医薬品である覚せい剤原料』が不良であったり、不要となった場合に、返品、交換することはできないのです…廃棄するしかありません。

この記事を書きながら、転院する前、エフピー服用のために抗うつ剤の断薬をするようにと、当時の主治医から言われた時のことを思い出しました。

私は、薬局にとんでもない迷惑をかけたんだ😱↘↘ということに、今になって気づきました。その薬局は、指定難病でも自立支援でも❝指定薬局❞にさせてもらっています。対応が素晴らしく、24時間薬剤師に電話が繋がります。

ただ、その薬局は直ぐ横にある整形外科の患者さんが中心で、精神科や神経内科といった科の私の薬は、わざわざ次の診察日を聞いて納品しておいてくださっていたのです。

エフピーを服用するようになったということで、薬剤師さんが講習にも出られ、金庫も買い、エフピーも入荷してくださっていたのに転院…となってしまいました。そして、申し訳ないという理由は、転院先の病院が院内処方なんです‼

恐らくその薬局に、パーキンソン病の患者は私一人かな?と思われますから、薬剤師さんの講習も金庫もエフピーの在庫も無駄にさせてしまったんだ↘↘と申し訳なさで一杯です。

抗うつ剤以外の精神科の薬は、今もその薬局で受け取っていますが、皆さん変わらずニコニコと対応してくださっています。そして、パーキンソン病のことも必ず「具合はどう?」と尋ねてもらってます。

今回エフピーOD錠のことを調べて良かった。薬局のスタッフの皆さんに感謝です‼

 

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