パーキンソン病とも関係あり?『易疲労性(いひろうせい)』ってご存知ですか?疲労を軽く考えてはいけません。


私は、今年の4月からパーキンソン病のリハビリに関して自分自身で大きな決断をし、変更することに決めました。これは決心してから何度か記事の中でも触れています。パーキンソン病の私たちは体を動かすこと、体幹を鍛えることは大切です。心地良い“疲れ”は良い睡眠にも繋がります。けれど、“疲労”を軽く考えてはいけません。

健常者に混じっての体操のクラスに入ってからは2ヶ月近くが経とうとしています。その体操が始まる前に、その日することの“意味”というか“目標”をトレーナーがチョッと話をするのが恒例。今週は『易疲労』についてでした。効き慣れない言葉で、メニューが終わった後で、トレーナーに確認に行きました。

今までの私は、要支援2なので介護保険を使って“通所リハビリ”を週に2回、医療保険の範囲で“訪問リハビリ”を週に1回のペースでやってきました。最初の頃は少し抵抗のあった“通所リハビリ”にもすっかり慣れて、歳の差など関係なくワイワイと楽しんでいました。難病になって、引きこもりがちになっていた私を救ってくれたのは、リハビリでの担当PT(理学療法士)、スタッフ、そしてお喋りでした。

けれど、日々進行を自覚する時期にさしかかり、リハビリ内容はこれで良いのだろうか?と思い始めました。恐らく、私が通っていた施設は、とても熱心に利用者に接してくれていたと感謝しています。ただ、利用者は、私一人ではありません。スタッフの数にも限りがあります…。転倒事故防止のためにも、団体で行う体操やTRX(天井からぶら下がったひも状の器具でストレッチをします)の場合、動きにくい人に合わせたプログラムにならざるを得ません。それは、当然のことです。

私の目標は、体幹を鍛えて、正しい歩行指導のもと「一日でも長く、一人で出かけたい。一人で、できることは一人でしたい!」です。これは、パーキンソン病の診断が下った時から変わっていません。

“訪問リハビリ”は短時間ですが、私に合わせたメニューを集中して行うことができます。楽しいことも大切ですが、筋力維持のためには『これで良いの?』という思いが、徐々につのってきました。決して“通所リハビリ”を批判するものではありません。冒頭に書いたように、私を外へと向かわせてくれたのは“通所リハビリ”なのですから。

今回、初めて聞いた『易疲労』や『疲れ』について、できるだけ詳しく調べてみたいと思います。

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『易疲労(いひろう)』って何?


この聞き慣れない(私だけでしょうか?)易疲労性とは、通常より疲れやすい体質(easy fatigability)のことだそうです。体を酷使したり、激しい運動をした後に疲れを感じるのは当然ですよね。ところが『易疲労性』だと身体をさほど使っていないにも関わらず「疲れ」を感じるようになります。

例えば、少し歩いただけでも疲れる、いつもやってきた仕事や作業を続けることが難しくなるなどの症状が出現するとのことです。

休息も充分にとり、生活習慣の改善に努めても、『易疲労』が継続する場合、パーキンソン病や癌、心疾患などの深刻な疾患が隠されていることもあるそうなんです。疲れの感じ方や認識には個人差があります。注意深い診察が必要となるそうです。

❖『易疲労』になる原因は?

ストレス ◆睡眠不足 ◆栄養不足(例:好き嫌いが多い…) ◆加齢 ◆喫煙 などが考えられるそうです。

❖『易疲労』が症状となる疾患は?

うつ病:精神科・心療内科
不眠、倦怠感、認知機能の低下など様々な身体症状が現れる精神疾患。

重症筋無力症:(脳)神経内科
自己免疫によって筋力が低下します。アセチルコリンという神経伝達物質が届きにくくなるために、運動神経と筋肉の間の連携が悪くなる病気。特徴としては、疲れやすいこと(特に夕方)。眼だけの症状(眼筋型)と全身の筋肉に筋力低下が出る(全身型)の大きく2つのタイプに分けることができ、治療法も異なるそうです。

筋肉が疲れやすいことを神経学的診察や電気生理学的検査(刺激を繰り返して筋肉の収縮を診る)で見つけることなど、問診が重要!原因としては、アセチルコリンを受け取る筋肉の受容体というところに、抗体ができてしまうことが多く、免疫系の異常と考えられています。

高次脳機能障害:脳神経外科・リハビリテーション専門医がいるリハビリ科・脳神経内科など。
脳に何らかの損傷(交通事故など)が生じることによって起こる障害で、記憶障害や注意障害、性格の変化など様々です。また、「苦しさが他の人からわかりづらい」ため、交通事故の後遺障害として認定されにくいとのことです。

他にも、もっとたくさんの病気の症状にひとつに『易疲労性』は挙げられています。漢字だけ見ると“軽い”印象を受けますが、難しい症状のようです。

『易疲労性』とパーキンソン病

パーキンソン病は、運動障害、自律神経障害、精神症状など多くの問題が絡み合っています。そして易疲労性、痛みや痺れなどの感覚異常、嗅覚の異常、REM睡眠行動異常症など…数えたらキリがありません。

そして『易疲労性』はパーキンソン病の発症前症状の可能性があるのでは?という報告もされたようです。感覚障害、痛みなどを考慮に入れると、パーキンソン病が全身性の疾患であるという事がようやく、浸透してきたな!と実感します。

たかが“疲れ”と軽く考えてはいけません!

❖慢性疲労症候群(chronic fatigue syndrome: CFS)について

私たちは“だるい”とか“疲れが取れないとかということに慣れ過ぎているのでしょうか?パーキンソン病は、ジスキネジアや筋固縮、睡眠障害から疲れやすいですよね。でも、こんなものかな…と放っておいていませんか?でも、この“疲れ”は私たち人間にとって不可欠な感覚なのだそうです。

特に、近年ではストレスの質が変わってきている…そのためにチョッと休めば元気になるというわけではなく“慢性的な疲れ”へと変化しているとのことです。

なぜ“疲れ”の感覚が必要かというと、もう休んだ方が良いよ!と体の異常を教えてくれているのです。その感覚を自覚し、休むことで体を回復させているんですね。

長年の疲労研究により、さまざまな疲労に伴う症状には、脳の機能異常が関係していることが分かってきているそうです。これからの研究では脳の画像で“疲労”を診ることもできるかもしれない!凄いですよね。

せっかく“疲れ”の感覚が「休め」という警告を出してくれているのに無視し続けると…セロトニンなどの神経伝達物質による脳内の情報交換がうまくいかなくなります。すると、疲れているのに疲労感を自覚できなくなってしまう…「疲労感なき疲労」という事態になることも!

一時的な達成感や、自分は必要とされていると思うと、脳の中でドーパミンや、怒りのホルモンといわれるノルアドレナリンなどの神経伝達物質が増え、疲労感が覆い隠されてしまうということだそうです。でも確実に体は疲労し続けているのに…。

疲労が1カ月以上続けば「遷延性疲労」、6カ月以上続けば「慢性疲労」。慢性疲労症候群と呼ばれる病気は慢性疲労とは別のもので、日常生活そのものが破壊されるような深刻な病態です。けれど、長く疲労が続いている場合は、たかが“疲れ”と放置せず医療機関に相談してみてはどうでしょう。

まとめ

❖神経疲労・易疲労性(疲れやすさ)の症状は?

●目の前の課題に向かう気力が無い。
●疲れやすく、最後までやり通せない。
●あくびが多く、覚醒し続けることができない。
●課題を行なったとしても、その後は疲れて動けなくなる。
●長い間座っていられない。
●すぐにうつ伏せになる。
●動作が緩慢で、自分の疲労に気づいていないことがある。

確かに、この症状は、パーキンソン病と似ているところはありますね。『易疲労性』は、通常よりも疲れやすい体質を持っている人のことですが、厚生労働省の統計によると、日本人の男性の5人に1人、女性の3人に1人が慢性疲労を抱えているとのこと。

分かっていても、病気を全て防ぐことはできません。患者さんの状態を周囲が把握し、神経疲労の存在をまず周囲が理解してあげましょう!

そして、ストレスが神経疲労の原因になっているなら、シッカリと耳を傾けてください。基本中の基本!薬の副作用かどうかを主治医と話し合いましょう。大切なこと!疲れたらこまめに休む(私は、苦手です)。

ストレッチや30分程度の有酸素運動をしましょう!自分一人でするのは、なかなか続きません。私は通所からリハビリの場所を変更しましたが、せっかく介護保険が使えるのですからシッカリと且つ無理の無いように体を動かしましょう。
※“いひろう”となっているサイトと“えきひろう”となっているサイトが混在していました。