パーキンソン病治療薬として用いられている「抗てんかん薬・ゾニサミド」について。


抗パーキンソン病薬のゾニサミド(商品名:トレリーフ)は、もともと日本で開発された抗てんかん薬(商品名:エクセグラン)です。その「ゾニサミド」がパーキンソン病にも効果があることが認められ、抗パーキンソン病薬としても認可されています。

★ただ、驚くほど薬価が違います。それについての記事はこちらです。⇒クリック

また、脳内の神経伝達物質「ドーパミン」の機能障害が原因のひとつでは?と言われている『むずむず脚症候群』の治療にもパーキンソン治療薬のドーパミン受容体作動薬(ドーパミンアゴニスト)や抗てんかん薬のクロナゼパム(商品名:リボトリール、ランドセン)を使用する場合があります。
※今、私がむずむず脚症候群に使っているのが❝ランドセン❞です。

もともとが抗てんかん薬だったものが、抗パーキンソン病に使用されたり、むずむず脚症候群という一つの症状に抗パーキンソン薬と抗てんかん薬が使われたり…。ふたつの病気にはつながりがあるのでしょうか?

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『てんかん』とは、どういう病気なのでしょうか?

WHO(世界保健機関)のてんかん辞典によると「てんかんとは、種々の成因によってもたらされる慢性の脳疾患であって、大脳ニューロンの過剰な発射に由来する反復性の発作(てんかん発作)を特徴とし、それにさまざまな臨床症状及び検査所見がともなう。」となっています。

てんかんの発症率は一般的1000人に4~8人ほど言われます。発作にもいろいろあるようですが命に関わることは、めったにないようです。今では、薬によって役8割の患者は発作も止まり、普通に生活ができるようになっているようです。
※ただ、2割程度の人は、薬を飲んでも発作をコントロールできず「難治性てんかん」と呼ばれています。

❖「てんかん」が起きる原因は?

人間の脳には何と100億を超える神経細胞があり、それぞれの神経細胞が目的の為に電気的活動を行っています。その電気的活動が、何らかの原因で異常興奮を起こすのが「てんかん」と考えられています。

脳の中の電気的嵐、脳の回路がショートするという表現が用いられることもあるようです。てんかん発作は、脳の病変が原因となる『症候性てんかん』と、神経細胞の微弱な電流に対しての過敏性が原因となる『特発性てんかん』に分類されていますが、現段階では脳全体が過敏になる原因は解明されていないようです。

❖「てんかん」の症状は?

意識を失ってしまう。
目は開いたままで、歯を食いしばり、呼吸が一時的に止まったり、けいれんしたりする。強直発作、間代発作、強直間代発作、脱力発作など。

体の一部が勝手に動く部分発作。
起きているときに、両手足がピクッと動くミオクロニー発作、一瞬意識が飛ぶ、意識はあっても首や目が勝手に動く運動発作があります。他に意味のある言葉をキチンと喋ることができなくなる失語発作など。

急にぼんやりする発作。
話しをしているのに突然意識を失い、体中の動きが止まってしまう側頭葉起源または欠神発作。もうろうとしたまま動き回る発作もあります。回復は早いのですが、意識を失っていた間のことは覚えていないそうです。

自覚症状のみの発作。
体の一部の痺れや、感覚がなくなる体性感覚発作、自律神経発作、視覚・嗅覚・聴覚などに異常が起こる感覚発作。また不安や恐怖感を感じる精神発作など、精神疾患とまちがわれやすいのですが、脳波検査などで「てんかん発作」と診断がつくようです。
※「てんかん発作」の症状は、脳のどの範囲で異常な電気発射が起こるかにより変わってくるようです。

「てんかん」の治療法は?


「てんかん」の治療には、大きく4つが挙げられます。
① 誘因の除去
発作を引き起こす引き金となる要因があれば、それらを回避することを考えます。例えば、睡眠不足、光に対する過敏性など。避けられるものであれば、工夫をしてみましょう。

②薬物による治療
発作に効果のある抗てんかん薬は、もの凄くたくさんあります!その主な薬の中に、ゾニサミド(エクセグラン)、抗パーキンソン病薬の商品名:トレリーフも入っています。そして、パーキンソン病患者が併発することが多い、むずむず脚症候群の薬のクロナゼパム(リボトリール、ランドセン)も挙げられています。

 ③外科治療
④食事治療となっています。
ここまでは「てんかん」に関するブログかと思われる内容になってしまいました。

なぜ、ゾニサミドがパーキンソン病にも効くことが分かったのでしょう?


ゾニサミドは、1989年に抗てんかん薬「エクセグラン」として日本で発売されました。その後、てんかん発作を起こしたパーキンソン病患者にゾニサミドを投与したところ、良好な結果が得られたのです。

その結果が2001年に報告され、他の治療で改善しない振戦についても効果が認められため、2005年11月に製造販売承認を申請し、2009年1月に承認を取得しました。また、パーキンソン病のWearing-off現象についても2013年8月に追加承認されています。
※用法・用量に一部変更があります。
※2015年にOD錠が発売開始となりました。

偶然の産物?!と言ってしまえばお終いですが、患者の変化に着目し研究を続けてくださったからパーキンソン病の薬の選択肢が増えたのです。

生後2週~3ヶ月にかけて、ドーパミン神経細胞が異常に死んで行くパーキンソン病モデル遺伝子改変マウスに対して、ゾニサミドを3ヶ月間投与し、ドーパミン神経細胞に対する効果を調べるというものだったそうです。

その結果、ゾニサミドを投与した方のマウスのドーパミン神経細胞の数は、正常なマウスには及ばなかったものの、投与しなかったマウスよりも多く認められたのです。

運動学習機能テストでは、ゾニサミドを投与しなかったマウスは、運動学習能力が劣っていたのに対し、投与したマウスは正常なマウスと同程度の運動学習能力を保持していたとのこと。

この研究成果から、ゾニサミドにはドーパミン神経細胞を保護し、運動学習能力を正常に保つ効果がある可能性が高まったわけですね。

抗パーキンソン病薬も、レボドパ含有製剤やドパミン受容体刺激薬、ドパミン放出促進薬(アマンタジン塩酸塩)、MAO-B阻害薬(塩酸セレギリン)、抗コリン薬(塩酸トリヘキシフェニジルなど)、ノルアドレナリン補充薬(ドロキシドパ)、末梢COMT阻害薬(エンタカポン)など多岐に渡ります。

ゾニサミドのパーキンソン病に対する作用機序は完全には解明されていませんが、従来の薬剤とは異なる幾つかの作用機序が想定されているようです。例えば、レボドパ投与時に線条体細胞外液中で起こるドーパミンレベルの上昇を増強させる作用、MAO-B阻害作用、ドーパミン代謝回転の抑制作用、チロシン水酸化酵素活性亢進作用などが挙げられます。

まとめ


『抗てんかん薬が、パーキンソン病やむずむず脚症候群に効く』、『パーキンソン病の薬や抗てんかん薬が、むずむず脚症候群に効く』‼他にも、複数の病気に使える薬ってあるのではないでしょうか?そういう薬が見つかれば、開発費や期間が少しでも抑えられないものでしょうか?

このゾニサミドの例を見ると、希望は捨てずに少しでも良い状態をキープしていこうと思いました。落ち込んだり、浮上したりと私の精神状態もジェットコースター並みです‼