パーキンソン病に『便秘』は、つきもの!?そんな嫌な“つきもの”とバイバイ!私の場合は「仰向け腹式呼吸」でした。

パーキンソン病

今までも、何度か“便秘”に関する記事は書いてきました。水分は、シッカリ摂ること、トイレに低い“足置きの台”のようなものを置いて、チョッとでも丸くなった体勢、和式トイレと洋式トイレの間みたいな体勢の方が便が出やすい…みたいなことも書きました。

パーキンソン病と便秘の関係は、密接?というか、パーキンソン病と診断される前に便秘の前駆症状があった人は、ほとんどと言って良いのではないでしょうか?

以前にも、便秘は薬の吸収を悪くすることは書きました。便秘の症状が重くなり“強い下剤”を服用することによって、今度は下痢になる。便秘と下痢の繰り返し…。その内に、薬はドンドン強くなる!そうなると、余計に家に閉じこもりがちになってしまいます。

腸も心臓など他の臓器と同じように、私たちが動けという指令を出しているわけではありません。パーキンソン病になると自律神経障害の症状が出る人が多いと考えられます。その自律神経の乱れから、食欲不振、便秘、メマイなどの症状を抱えてしまうことになるのではないでしょうか?

今回は、再々回くらいになるかもしれませんが、私が一番便秘解消に役に立ったのではないか?!と思った方法(メディアでも取り上げられているようですので、ご存知の方も多いかも)を紹介させていただきます。

なぜ、パーキンソン病患者は便秘に苦しむのでしょう?

パーキンソン病がようやく、今まで知られていた運動異常症(運動障害)としての振るえ、動きにくさ、小刻み歩行、前屈歩行などの症状のほかに、非運動障害のうつや不安、においの異常(感じない)、睡眠の異常(不眠、傾眠)、便秘など消化器症状、などさまざまな自律神経症状や、精神症状が現れることが知られてきました。

腰痛も多くて、最初整形外科を受診している方は多いと思います。私はメマイから始まりましたので耳鼻科を受診しています。パーキンソン病になってから現れるのではなく『前駆症状』として体のアチコチに不調を感じる人が大半ではないかと思います。

でも、どの科を受診しても異状なし…日本はまだ“総合診療”は普及していませんからパーキンソン病の診断がくだるのが遅れるのです。パーキンソン病は全身疾患です。

今までも“便秘”について取り上げてます⇒クリック

さて、 便秘に戻ります。症状の重さは人によって違いますが、重い便秘に悩むケースでは通常の下剤による治療では十分でなく、難治性になっている場合もあるようです。

それが、もっと重症化するとイレウス(腸閉塞ちょうへいそく)に近い状態にまでになる症例があるとのこと。その結果として、栄養状態の悪化、体重の急速な減少がおこるケースも!
イレウスとは?
食べたものや消化液、ガス、便などが排泄されずに小腸や大腸に詰まってしまった状態。経口摂取した内容物が排泄されずに腸に詰まると、腸が拡張しお腹が張る⇒停滞している内容物が口の方へ逆流する⇒嘔吐へ⇒(進行)腸管の動脈血流障害による腸管の壊死や穿孔⇒命に関わる!たかが便秘とあなどるなかれ!!

また、私たちに必要不可欠な“レポドパ”には、消化管の動きを押さえる傾向があるようです。その上、消化器の症状によっては“レポドパ”の吸収が遅れ、パーキンソン病の症状にも影響を与える…悪循環ですね!

なぜ、パーキンソン病に腹式呼吸が良いの?

私たちパーキンソン病患者の典型的な姿勢。そうです!前傾姿勢。背中を丸め胸はほとんど広がらず…そのような姿勢で、できるだけ正しく歩こうとしても厳しい言い方ですが“歩けるわけがありません”。

時々、外出先でウィンドーに移る自分の姿に愕然とします。そういう時は、おまじないのように「焦らない、焦らない」と心の中で(もちろん口に出しても良いと思います)繰り返します。

一度、立ち止まり体勢を立て直し、足元ではなく前方をみます。胸を開くと同時に肩甲骨をグッと寄せる感じで胸を開きます。丸まった前傾姿勢のままで歩いていると、ドンドン前傾し息苦しくなってきます。

★逆に楽になる呼吸をすれば、どうでしょうか!まず、基本的な腹式呼吸の方法です。
①鼻から息を吸って、お腹を膨らませる
②口から吐いて、お腹をへこませる…①②を1セットで5回これだけなのです!

腹式呼吸を習慣づけることで、どんな効果があるの?!
❖お腹の奥にある横隔膜や骨盤底筋、腹横筋などのインナーマッスルが鍛えられます。
また、代謝が上がって血流が促進される効果も期待できるそうです。

❖副交感神経を優位にしてリラックスできる
自律神経には「交感神経」と「副交感神経」の2種類があります。精神を落ち着けてリラックスさせる作用を持つ副交感神経は、腹式呼吸を行っている睡眠時に優位になる傾向があるのです。

❖ 内臓マッサージで消化吸収能力があがる
腹式呼吸によって、お腹が膨らんだとき、体内では横隔膜が上下して周囲の内臓器官に刺激を与えてるそうです。これは内臓のマッサージに繋がります。腹式呼吸で内臓をマッサージすると、消化吸収能力が向上して体調改善が期待できそうです!

 

私が、便秘解消に効果を実感したのは『仰向け腹式呼吸』です!

通所リハビリから訪問リハビリに変えて2年。まず、担当のPT(理学療法士)が取り組んだのが私の呼吸の改善でした。

姿勢が悪いので“呼吸が浅い”のです。前かがみになって、肩を上げて深呼吸などできるわけがありません。いつも疲れやすく、突進歩行にもなりやすい状態。

「腹式呼吸の練習をしますからヨガマットに仰向けに寝てください」と初めて言われた時には「???」だったのですが、私の戸惑いなど時間の無駄とばかりに、仰向けになった私の背中とマットの間に手を入れて「はい、息を吐くときは、この手をグッと押す感じで吐いてください」。

「え?え?え?」って初めの頃はどうやったらそんなことができるのか?リラックスどころではありませんでした。でも、骨盤やお腹の下あたりからしなるように息を吐けるようになると自分の背中にPTの手がハッキリと当たるのが分かるようになってきました。

1ヶ月くらい、リハビリ前に毎回続けると自由自在に(?)息を吐く場所を変えられるように!それでいて、体には力は入っていません。

 

立位姿勢(立っている状態)では、自分はリラックスしているつもりでもバランスを取るために下半身や体幹筋などに力が入っているのです。特に私たちパーキンソン病患者はバランスを崩しやすい!

腹式呼吸に神経を集中させるという最初のステップとしては『仰向け腹式呼吸』は最適だと思います。それを続けるうちにある変化を感じるようになりました。便秘が改善されているのです!

私たちは、体幹などの筋トレも欠かせません。けれど腸がシッカリと動いてくれないと食べ物を排出してくれないですよね!肝心の“薬の効き”にも影響が出ます。

この腹式呼吸は、10回ぐらいユックリと行うと体がポカポカしてきます。仰向けになると“猫背”になれませんから!是非お試しください。

 

 まとめ

このところ、マグネシウムも2日から3日に1回服用する程度で、ほぼ毎日スッキリしてます!

私の便秘が解消したのには、もちろん“マグネシウム”の力も大きかったです。今も少なくなったとはいえ服用しています。

他には*便意が無くてもある程度時間を決めておいて、トイレに行く。

*トイレに行くときは極力、スマホや雑誌などは持ち込まない。これは、単純に気が散るからです。トイレに行ったときには、その目的のことだけを考えましょう!

*便秘に良い食べ物を意識し過ぎるよりも、何でもまんべんなく食べましょう。敢えて言うなら、消化が悪い物(あまりにも繊維質にこだわり過ぎていませんか?)は避けた方が良いかもしれませんね。


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