パーキンソン病の薬を服薬して8年目。進行に悩み、迷い、記事もまとまらず。患者力をつけなければ!とあらためて思う今日この頃です。


ここのところブログの更新ができませんでした。確かに、レキップは合っていたのに“ハルロピ”は合わない…なぜ?急にイライラがつのるようになったり、パーキンソン病の治療は薬とリハビリの両輪が揃って初めて功を奏する!などと散々書いてきたというのに。

私は、どうにも合わない薬が多いのです。ニュープロパッチでは見事に“首下がり”と“腰折れ”が同時に出て、タクシーの運転手泣かせというほど重いカートを付いていた時期がありました。当時まだマドパーが食後に1錠ずつとミラペックスという今と比べるといたってシンプルな服薬で薬が効いている期間帯は自転車に乗って通院していたんですから!

ところがミラペックス、レキップなど飲み続けると『幻聴』や『減薬』が出るということで、当時の主治医は薬の変更を提案してこられました。主治医には“飲ませたくない(処方薬”というものが多数ありました。

主治医の理想は、レポドパは「マドパー」、そしてそれを助ける薬としてまず「MAO‐B阻害剤のエフピー」。これは外せないようでした。一度足のあまりの痛みに耐えきれず救急外来で診察してもらったことがあります。このときに担当してくださった医師によれば、私のカルテには『処方禁止』の薬がズラリと並んでいたようです。

痛み止めのため服用していた『抗うつ剤のリフレックスをその日から断薬するようになったこともあります!笑えるんだから“鬱”じゃないよ!というのが理由でした。そこまでして服用した“エフピー”ですが、どうも私はモノアミン酸阻害薬:MAO‐B阻害薬を服用するとジスキネジアが出現します。上半身が揺れるのです!食事も摂れません。

そして最初の主治医に言われた言葉が『薬が飲めないじゃしょうがないじゃん!もう打つ手はないよ。』って、耳を疑いました。こんな人が医師で良いの?そして私は、それまで通っていた病院を脱走(笑)したのです。地元では大きな総合病院でしたから、、予約のキャンセルの電話を入れると、これまた受付も高飛車!

『キャンセルされますと、次の診察日まで随分期間が開いてしまいますが、よろしいですか?』とのこと。私が次の予約は入れないと告げると『それではもうこちらへは来られなくなってしまいますよ、それでもよろしいか?』と、訊かれたので『はい、構いません』と電話を切りました。

今の主治医が“体とお薬手帳があれば、どの状態の患者さんでも診ますよ”と受け入れてくださっていなければ、私はどうなっていたでしょう?いい歳をして無茶をしたものです。

そして、また進行が進み心が折れそうになっています。治験に参加してみよう…などということを思いつき、説明を受けに行きました。そこでの話はまた後日。

なんだか、ドンドン自分が自分でなくなるような、このまま進行していったらどうなるの?という不安ばかりが頭の中を占領し、悪い方へ悪い方へと全力疾走していました。(しています?)

そんな私がふと目にした言葉が“患者力”でした。パーキンソン友の会から送られてきた全国版の会報をパラパラとめくっていると、一人の女性のパーキンソン患者の方のエッセイが掲載されていました。

お名前だけは聞いたことのあるチョッと有名なエッセイスト。読み進めていくと驚いたことに彼女の病気にへの不安や悲しみ、もどかしさ、怯え、慟哭のような言葉が溢れていました。その時の私の心がそのまま文字になったような…。こんなにポジティブに活動している人でもツラいんだ!私なんかが平気でいられるわけないやん!

何だかそのエッセイのおかげで吹っ切れたのです。私は単純と言うかなんというか。彼女が教えてくれた“患者力”という言葉は、薬が思うように合わず迷走状態だった私に“何か”を気づかせてくれたように思います。
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「患者力のすすめ 自己治癒力を高める42の知恵」の本買っちゃいました!

その患者力という言葉は川嶋 朗さんという方が書かれた本に出てくるようです。読んでみたいな~!と久々に〇〇したいという気持ちになれたことも嬉しくて買っちゃいました。

ケチな私にとって“本を買う”ってもったいないんですよね。かと言って以前なら自転車でひとっ走りの図書館が“万里の長城”の果てに!そこで登場するのがフリマサイトです。少々難あり!大歓迎。読めれば良いんですから。今回もサイトで購入です。5年以上前の本ですし定価の25%くらいの値段でGet。

著者の川嶋氏はどんな方かというと、1957年生まれ(63歳くらいですね)、本を書かれた時には東京女子医科大学附属青山自然医療研究所クリニック所長というポジションだったみたいです。漢方をはじめ様々な代替、伝統医療と西洋医学との統合を手がけられたのこと。

この『自然治癒力を高める』という文だけ見た時、アレッ?!何だか変な治療法?と思ってしまったのですが、そんなはずもなく…。この本の内容を踏まえ友の会のエッセイ著者は患者力を次の8項目にまとめて挙げてくださっています。※全国パーキンソン病友の会 会報14ページより
【患者力とは】
●主治医にキチンと自分の症状を説明できる力
●最新の治療法や新薬の知識を取り入れる力
●今後の症状の変化を予想し対策を立てる力
●医師との信頼関係を持つ努力をする力
●医療費補助や優遇制度等の手続きができる力
●難病対策制度を理解し、推進していく力
●仲間との交流を通じ生活にハリを持たせる力
●仲間と気軽に話せ、悩み事を相談できる力

この本の書き出しは、まず『患者さんに変わって欲しい』というところから始まります。川嶋氏が患者さんに飲んでいる薬を訊ねたところ「白くて丸い…」みたいな答えが返って、最初は冗談かと思ったとのことですが、アルアルですよね。

彼曰く、人は車や家を買う時は下調べをして必死になるのに、なぜ一番大切な自分の身体のこととなると医師任せにしてしまうのか?そう言われればそうですね。今まであらためて考えた事がありませんでした。

著書に書かれている五つの患者力とは!

※本の文章そのままではありません。要約しています。
患者力①知る力
身体のしくみ、病気、薬のことなど自分も知ろうとする力。

患者力②見抜く力
本に書かれている文章は、やや誤解を招きそうですね。医師と対等に、医師の言葉のウソとか書かれていますが…。私個人としては“対等”でなくても良いと思うのです。ただ、医師が話す言葉(薬の名前や治療方法)は、最低でも理解できるようにしておきましょう。

それは、決して専門用語を!と言っているのではなく、あくまでも自分に今どんな治療が施されているのかは把握しておきましょう。それができて初めて医師に自分は何が知りたいのか、医師が今提案している治療法が自分にとって有効かどうかを話し合っていけるのでは?と思うのです。

患者力③自己決定力
これも誤解を招きそう!自分が受ける医療を自分で選択、判断できるように。これだけ見ると「私、こっちのお薬飲みます。手術はこのパターンで」みたいに思えてしまうような。

恐らくは、パーキンソン病であれば、まず痛みを楽にして欲しいのか、いやそれよりも少しでも歩行をスムーズにして欲しいのか、といった自分への治療の“どこに重点をおいて欲しいのか”が伝えられれば良いと思うのですが。

患者力④自己治癒力
これは、対症療法に頼らず…なのでパーキンソン病にはあてはまりません。だって、私たちにはそれしかないのですから。

ただ、考え方や生活習慣を変えることで自分の中の治癒力を見直すことは、とても重要だと思います。

患者力⑤往生力
QOL(クオリティ・オブ・ライフ)ならぬQOD(クオリティ・オブ・デス)だそうです。恥ずかしながら初めて見聞きする言葉です。後悔の無い人生の幕引きに備える!後悔のない人生なんてあるの?って、この頃の私は素直に人の助言を聞けなくなってます。反省…。

自分はなぜ治したいのか?どうありたいのか?

川嶋医師が初診で患者さんに質問することがあるそうです。「あなたはなぜこの病気を治したいのですか?」だそうです。川嶋氏が勤務していた東京女子医科大学のような大病院であれば患者さんも緊張しておられることでしょう。

病気を治すところと考えて私たちは病院に行きます。そこで、なぜ治したいのですか?なんて訊かれたら泣きたくなりませんか?川嶋氏曰く、病気と言うだけで通常治さねば!という先入観を抱いている。※それって先入観だったんだ!!

川嶋医師が知りたかったのは、患者さんがその病気に罹っている状態で一番苦痛に思っていることだそうです。納得できるような…最初からそう言ってあげれば良かったのに!とツッコみ。

ただ、この点に関しては私も賛成です!例えば、私がツラいのは“痛み”です。これさえなければ!!と一日の間にでも何度思うでしょう。ただ、痛い痛い!と叫んでみても何も変わらないのですから。

また、川嶋氏は医師は魔法の杖を持っているわけではなく、患者さんが『自分がこの先どういうふうに生きていきたいのか』『どうありたいのか』『どんなふうに生き、死んでいきたいのか』を聞かなければ次の段階に進めないとも。

患者側にそう言ったことを考え、医師に伝える“患者力”が無ければ、医師も私の一番ツラいところが分かる筈はないのです。ということは自分の状態を把握し、記録し医師に伝えるという“患者力”こそが、一番ツラい箇所を楽にしてもらえる第一歩ではないでしょうか。

痛い!ツラいを並べてますが、何がツラいって、痛くなってくると集中できなくなってくるんです。あれもやりたかった、そうこれも!と思っていたのに…。痛い!動けない!情けない!負のスパイラル。ろくなこと考えません!!あの時、どうして主治医にもっとキチンと伝えておけば良かったのに~と叫んでも(心の中で)時間は戻りません。

そして、私たち患者は主治医の前だと何故か少し元気です。病院内は安全な場所だという安心感からか、いつもならオフのはずの診察時間にテンション上がってたりするんですよ。

ずっと前にもこのブログで書いたことがあるんですが、順天堂大学の服部教授が「私たち医師は診察時、患者の一番診なくてもいい状態を診ている」と話されていました。本当に診てもらいたいのは、オフの時なんですよね。けれどそれができないなら、短い診察時間内を有効に使って自分で主治医に伝えなければダメなんです。その手段は、自分で考えて“チカラ”として蓄えていくものではないでしょうか?

私が考える患者力は、なにも主治医と対等に医学の話しをすることでも、新薬について詳しく知っていることでもないと思います。※もちろん知り得る情報は、持っておいた方が自分のためにはなります。

自分が少しでも良い状態で過ごすためには、どうすれば良いのか、患者の立場として医師の知識とのすり合わせをあの短い時間内でいかに効率よくやっていくか!そのための“チカラ”が患者力ではないかな!と考えています。パーキンソン病は、現段階では治りません。

進行も止められません。私は、その絶望的とも言える状況の中で少しでも快適に暮らせるように主治医や理学療法士、そしてツラい時愚痴を聞いてくれる友達や仲間の助けを借りながら前を向き歩いて行きたいと思います。

まとめ

なんたってこのパーキンソン病という厄介な病気と付き合っていくには“パワー(力)”が要ります。患者力に精神力、忍耐力、鈍感力、筋力?などなど、あらゆる“チカラ”を駆使しなければやっていけません。

やれやれ、この先も長い付き合いになりそうです。どうせなるなら輝くばかりに素敵な患者になってみようと思います!