自分がパーキンソン病にならなかったら、障害者手帳の申請をしなかったら、障害者手帳に『第1種』と『第2種』があることなど全く知らないままだったでしょうねその方が良かったな~なんて、もう5年も経つのに未だに往生際の悪いことばかり考えてしまいます。
今回の等級変更で今までと受けられるサービスが増えるのは、第2種から第1種に変わったことが大きく影響します。
『第1種』と『第2種』の違いは?
まず、身体障害者手帳を開けると「身体障害者等級表による級別」という項目があります。私の場合は、今回の変更で2級です。
そして、もうひとつの項目が「旅客鉄道株式会社旅客運賃減額」で、前回は“第2種”だったものが今回は“第1種”に変更、記載されています。
身体障害者手帳の「第1種」「第2種」の判定は、障害の程度を示す等級に準じて決定されます。パーキンソン病の場合は、上肢、下肢、体幹などの等級により判定されます。
★上肢、下肢、体幹などの等級についての記事はこちらです。⇒クリック
今回、市役所の福祉部「障害支援課」から、新しい『障害者手帳』の用意ができたので取りに来てくださいとの連絡が郵送されてきましたが、一体何級になったのかは記載されておらず、その代わりに“やけに用意するものが多いな~”という印象でした。
なぜ、病院の領収書とか振込先の金融機関が分かるものが必要なのか?分からないまま、とりあえず『障害者手帳』を受け取りに行きました。そこで渡されたのが「第1種」2級の『障害者手帳』と分厚い“障害福祉のしおり”でした。
とにかく“しおり”が分厚いので、担当者が手際よく私に関係するところにマーカーで印を入れていきます!私は説明に付いていくだけで精一杯。まず『第1種』は、介護者が必要な段階になったということが前提になっている、ということですね!
《第1種になると各種交通機関の割引が違います》
【1】JR運賃など(各民営鉄道を含む):駅窓口で手帳の提示が必要です。
●普通乗車券…第1種障害者がその介護者と共に乗車するとき(距離制限なし)⇒本人・介護者共半額
但し第1種であっても単独で乗車する場合は、第2種障害者同様に片道が100キロを超える場合に半額。
●回数乗車券…普通急行券(私鉄等他鉄道会社線とまたがる場合を含む)⇒本人・介護者共半額
但し回数乗車券はJR線区間単独の発売となります。
●定期乗車券(私鉄等他鉄道会社線とまたがる場合を含む)⇒本人とその介護者又は12歳未満の障害者とその介護者共半額※小児定期旅客運賃については割引を適用しません。
※JR線と私鉄線等他の鉄道会社線をまたがる区間は、1枚で発売できる範囲が予め決められています。
※障害者と介護者は、同一区間の乗車券類を買わなければいけません。
【2】バス運賃:運賃支払い時に提示が必要です。
●普通乗車券…第1種障害者がその介護者と共に乗車するとき⇒本人・介護者共半額
但し第1種であっても単独で乗車する場合は、第2種障害者同様に本人のみ割引率も同様に半額。
【3】航空運賃
JRと同様に、「第1種」は本人と介護者が共に割引の対象となり、「第2種」では本人のみの割引となります。また、第1種であっても“単独”の場合は、本人のみで割引率も第2種と同様です。割引率は2~3割引き。これなら、早割とかと変わらないかもしれません。
ただ、HPを見てみると『障害者対策』は、素晴らしいですねこれなら、次は飛行機の旅も実現しそうです。例えばJALの場合、予約時に自分の状況を知らせておく必要があります。
「車いす」の預かりは無料です。ただし、保管場所などの確保のため事前に車椅子のタイプを知らせておかなければいけません。「手動式車いす」なら折り畳みの可否、ガススプリング式かどうか(国際線)、「電動式車いす」ならバッテリーの種類、サイズ(高さ・幅・奥行)、重さなどです。
また、ひじ掛けの稼働が可能な座席や化粧室に近い座席などの希望にもある程度は応えてもらえるようです。座位を保つのが難しい場合は、上体固定用補助ベルトも貸し出してくれるとのことですから介護者の負担も軽減できますね。割引率プラス、そういった障害者対策が私たちパーキンソン病のような難病患者が外に出かけられる自信に繋がります。
各航空会社によって対応は様々なようですが、障害者対策には各社力を入れているようです。事前に必ず確認を取りましょう🛫
【4】タクシー運賃
これは第1種、第2種共に、運賃が1割引きとなります。『障害者手帳』を提示してください。
私が住んでいる“市”では、タクシー運賃について、更に割引があります。他の自治体でも行われているかもしれませんが、500円の利用券が一年間に48枚交付されます。1割引きと併用できるとの説明でした。これってありがたいですよね!天候や体調によっては、どうしても公共交通機関を利用できない時があります。
かと言って、その度に主人に会社を休んでもらうわけにはいきません。タクシーは進行期のパーキンソン病患者にとって、必要不可欠です。ただ、利用できるタクシー会社が決まっているので、市外では使えません。私が通っている神経内科は市外なので残念ですが、他に利用せざるを得ない状態の時は多々ありますから嬉しいです。
ここからは予想外の割引制度でした!
【5】有料道路料金の割引
まず、この有料道路の割引サービスを受けるには事前に自動車の登録が必要となります。介護者が運転し、『第1種 身体障害者』が乗車していること。
※対象となる車は、本人、配偶者、直系血族及びその配偶者、同居の親族等が所有する個人名義の1台のみ。(営業車以外)
この割引には、正直驚きましたが病院が遠方の場合は必要ですね。私が住んでいる地域は比較的公共交通機関の利用が便利な上、総合病院も多いため有料道路を使って通院することが想定できなかったのですが、県内のリハビリテーション病院に将来『転院』することにでもなれば、高速代の負担は重いです
*割引率:50%
*申請に必要なもの:身体障害者手帳、自動車車検証、ETCカード(原則本人名義)、ETC車載器セットアップ申込書・証明書などを揃え、障害者支援窓口で申請をします。
【6】ゆずりあい駐車場の利用証の交付
これも各自治体によって違うと思いますが、私が住んでいる県では県に登録された“ゆずりあい駐車場”の提示のある駐車区域で利用できる「プラスチック製のプレート」を交付してもらえます。
私の場合、肢体不自由「体幹3級」なので、交付されました。今までこういうプレートが無かったので、雨の日やオフになりかけた時に障害者用の駐車スペースに停めづらかったのです。パーキンソン病は、見ただけでは障害者と分かりづらい時があります。身障者マークのシールだって100均で売ってます。
アッ!これは、途中で動けなくなくなるかも…と思ったときには、車のダッシュボードに手帳を置いて障害者スペースに駐車してました。これからは体調が良い時は、もっと大変な方に譲るとして、自分が動きにくい時はプレートを利用させてもらおうと思います。
ここまでのまとめ
なんと、交通関係だけでこんな量になってしまいました。第2種は、単独で動くことが前提の支援サービス。第1種は、介護者が付くことが前提の支援サービスというと分かりやすいかもしれません。
医療関係の助成制度は、また次回になってしまいました。
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