パーキンソン病の薬を飲み始めて8年目。突進に悩む毎日です。

パーキンソン病

本当にこの「パーキンソン病」という厄介な病気は、“容赦”という言葉を知らない病気です。次から次へと新しい攻撃をしかけてきます!

今、一番ツラいのが『突進歩行』なんです。前回も書きましたが段々と酷くなってきました。転びやすいとかバランスがとりにくいとかは1年以上前からありました。ショックでしたが、気をつけることができたんです。※と言いながら、昨年11月大転倒してますが…。

最近では、薬が切れかけると足の裏を地面から離さないペンギン歩きをするようにしています。もちろん、本当は両手をシッカリと振って(これは、不思議なくらい※私に限ってかもしれませんが…効果があるんです)、必ず“かかと”から地面に着ける。

目線は自分が真っ直ぐと思うよりやや上向きにオーバーなくらい(自分ではオモチャの兵隊さんになった感じ※古い表現(;’∀’))に歩くと良いのですが、そのチカラすら残っていない時があるんです。

ちなみに、このオーバーと思える動きですが、他の人が見ると普通だそうです。いかに私たちが“固まって”歩いているかですよね( ;∀;)

私が『これは、もうダメかも!』と思う時は、必ずと言って良いほど左手が体にくっついてます。こうなってしまうと、変に無理をすると転倒してしまうかもしれません。その辺りが“スイッチ”の切り替え時!

ペンギン歩きの前に、突進歩行と一口に言ってもパーキンソン病の場合は、必ずと言って良いほど一人一人症状が違います。私の場合はどのような状態になるのか!その辺りから始めていきたいと思います。

突進歩行ってどうなるの?

「突進」と聞いてどんなことを連想するでしょう?何か目標に向かってがむしゃらに頑張っていくこと?!わき目も振らず、ただ前だけを向いて走り続けること?!自分がどこを走っているかも分からないまま突っ込んでいくこと?!

パーキンソン病の『突進歩行』は、3番目のイメージに近いかもしれません。けれど、私たち(私と言った方が良いかもしれません※PD患者は、それぞれ症状が違います)の突進歩行は“止まりたくても止まれない”のです。

普通?の“突進”とパーキンソン病患者の“突進”との大きな違いは、私たちは突進したくて突進してるんじゃないんです。止まりたいんです。ヒドイ時は家の中を走り回ってます。元気で走り回ってるんじゃなくて、つま先立ち状態の立ち方しかできず前傾姿勢のまま「私はどこに行けば良いの~!」って感じで何かにぶつかるまでオットッと走り続けます。

冷静に書いているようですが、結構きついですね、この症状。体のアチコチをいろんな所にぶつけるし…。駅のトイレでドアを引き歩きだしたら止まれない!向かい側のトイレの壁にオデコをぶつける形で停止。便座に腰を下ろしたまま泣いたわ~!!

頭の中では、ここで止まる…はずなのですが、足はやや止まってますね(笑)、けれど体が前のめりになったままで、オットッという感じでチャンと思う地点で止まれないんです。健常者にとっては「?????」でしょうね。イメージすらできないと思います。

止まれないって何故?って思いますよね。“歩けない”なら分かりやすいですが。止まる気が無いんじゃないの?って思われそうです。でも、徐々に進行していく中で、あぁ信号はかなり手前から止まる準備をしておくべきとか、生活する上でのコツみたいなものはつかんできますが。

私は、すくみ足・突進歩行が始まってから信号は一回待つくらいの感じで歩いています。急いで渡ろうとして横断歩道の手前で止まれなかったらどうするの?点滅信号で慌ててしまい、すくみ足になって立ち往生なんてことになったら?と思うと、余裕をもって止まって、余裕をもって歩き出す。それしかないですね。

突進歩行ってどんな時におこる?

これも私バージョンになっちゃいますが、廊下のような直線の通路で“前方突進”が起こりやすいですね。ピンポ~ン!と宅配便。一応インターフォンでお待ちくださいとは言ったものの気持ちは焦る。宅配業者さんも大変ですよ。おばさんが(おばあさんが)突っ走って出てくるんですから!そんなに荷物待ってたんか?って勢いですよね。

それと、歩き始めは良い感じでも“疲れやすい”というのもパーキンソン病の特徴。絶えずどこかに余分な“チカラ”が入っているからでしょうか?私は30分位すると、自分では変わらず歩いているつもりでも体が前に倒れてくるのか前方に突進しやすくなります。

突進歩行は想像するより“恐怖”です。

★“突進歩行”の凄い?ところ…なんと前後左右に突進します。ただし、左右はどちらか一方、右か左か、いつも体が傾きがちな方へ“突進”してしまうことが多いかもしれません。私の場合は右側に倒れます。

私が最初に味わった恐怖は後方への突進でした。ただ、チョッと振り向こうとしただけ(アクションを起こそうとしただけなんです)なのに、体が後ろに引っ張られるように倒れていきました。無防備ですから思いっ切りお尻から床に叩きつけられました!最初は何が起こったのかすら分からなかったくらいですから。

けれど最初に転倒してから暫くは、何事もなかったように動けていたので、「あの時は、疲れていたか、何かに引っかかったのかも」くらいに考えて忘れてしまっていました。

ただ、安定した時期は長く続かず、後方への突進は頻繁に起こるようになりました。一番怖いのが“ウッカリ振り向き”。つい、突進のことを忘れて身構えず振り向くと、体が後方に引っ張られるように突進していきます。こうなったら♬もう、どうにも止まらい♬(なぜ♬かが分かった方は同年代?)。

私の場合は冷凍室を開けようとしてそのまま後ろにとか、薬を飲もうと上を向いた途端に(これは想像を絶する悲惨な結果に…)など、何気ない動作の時ほど“突進”は起こりやすくなります。※意識している時は、できるだけ転倒しないように体をねじるように振り向かず、極端に言えば回れ右をするくらいシッカリと方向転換しましょう!

突進が出始めたら『とにかく落ち着く』、『中途半端な動作を避ける』などが大切かなぁと思います。止まるならキチンと止まる。方向転換は回れ右をする感じで。※回れ右って一旦足を後ろに一歩引きますよね!あの“後ろに一歩”はすくみ足の時の一歩目のキッカケにもなるんです。

次は横!私は左側が弱いので左足の踏ん張りが利かないのです。それで右側に倒れる。体もオフになれば、ドンドン右に傾いてきます。椅子に座っていてもなぜか右の方にずり落ちそうになるんです。右側の物を手を伸ばして取ろうとして何度転げ落ちたか?!電車の中でうたた寝をして、右側の通路に転がり落ちた時の恥ずかしかったことと言ったら『筆舌に尽くしがたい』状況でした。

◎と、いうように、ある程度進行期に入ると個人差はあるものの、パーキンソン病患者の多くは、悲しいかな“突進”を経験することになるかもしれません。

突進歩行って改善するの?

パーキンソン病になってツラいこと「未だ治療法が確立されていないこと」「進行性であること」本当にツラいです。分かっていることは書き尽くされている感じですよね。突進歩行はパーキンソン病になって進行期に入ると、すくみ足や小刻み歩行など共に出現することが多いなど。

そして対策としては、落ち着いて歩く。最初は、まず一歩片方の足を後ろに引いてから出すと最初の一歩が出やすい。レーザーポインターのような物を所持し足元を照らしながら線をまたぐようにして歩く、など。

治療法が確立されていないため調べようにも“大体のこと”は分かってるんですが、結論は書けないんですよね。レポドパ(L‐ドーパ)は別にして、パーキンソン病治療薬というものは数年間に一度くらい“新薬”というものが承認されます。

けれど、大概は以前からあった薬の進化版だったり、効果効能は同じでも貼り薬になったため、より安定した血中濃度を保てるようになっていたり。『未だかつてない画期的な治療薬』というのはどうなのでしょう?できれば近い将来できるだけONの時間帯が長くなる薬というものだけでも作れないものか?

パーキンソン病の治療薬(症状に対する対症療法薬)は、レポドパ(L‐ドーパ)が中心的役割を担っています。ただ、レポドパは効きめの立ち上がりも良く、副作用も比較的少ないのですが、効き目がキレキレな分、効果が切れるのも速いのです!

そのため、薬を少量ずつ頻回服用する方法をとらざるを得なくなってしまう…薬を一日に10回以上服用するような事態になれば精神的にも肉体的にも“シンドイ毎日”となる可能性はたかいです。

今は改善する、させるために頑張っている最中です!!頑張ります。

本当に転倒しそうになったら…。

私は、ここ何ヶ月かで進行したのか?不安定な気候のせいなのか?薬が合わないのか?はたまた全部なのか?ガクンと悪くなったような気がします。これからどうやって薬を合わせていくか主治医との試行錯誤の数か月が今なお続いています。

その具体的な流れは次回(次回で落ち着いていれば良いのですが…)にして、これはマジで気をつけないと転倒するんじゃないかという恐怖に襲われる時があります。すくみ足、突進が一度に出た!!!って思う時ですね。

そいう時は、基本的な歩行姿勢なんて言ってる場合じゃありません(基本的な姿勢で歩くのが、あくまでも基本なんですよ!)。転倒して骨折したら自分の生活の質もグンと落ちます。また、家族にも迷惑がかかります。どんなに気をつけていても転ぶ時は転ぶのですが避けて通れるなら、それに越したことはありません。

じゃあ、どうやって移動をするか。アッ!固まったと思った時につかまれるものがあれば、それを頼りに膝をつけば“這うこと”ができます。ところが、外出先で這うわけにもいかず、家の中で掴まるものが無いところで立ち往生(この言葉ピッタリです)してしまったら、もう少しずつ少しずつ進んで行くしかありません。

そこで、役に立つのが“雪国歩行”と言いますか“雪上歩行”。歩きにくい雪の上を転ばぬように歩いて(動いて)行きます。小さな歩幅で、できるだけ重心移動をしない、体が揺れないように歩いた方が安全です。

そして、怖い!と思うと私たちは自然に両足の幅を狭めているそうです。それでは、グラグラしてしまいます。両足には適度な幅をもたせてあげた方が安定するようです。

もう一つ、危ないと思ったら、できるだけ足の裏全体を床や路面につける気持ちで歩きましょう。何だかペンギンみたいですが。すくみ足の時、皆さんはどんな方法で最初の一歩を踏み出していますか?数を数える、リズムをとる…など色々とやり方は違うと思います。私の場合は、左足を一旦後ろに引いてから出す!これが一番合ってるみたいです。

最初の一歩が出たら、後はひたすら必死で“転ばない、転ばない”と心の中で叫びながらペンギン歩きで目的地点を目指します!

本当は急がず、焦らず!が理想ですが、目的地がトイレだったりすると急いで、焦らず!くらいにはなりますね(笑)。私の場合ですが、大事なことがもう一つ。“手に何も持たない!!”ことです。何か持つと、余計に歩きにくくなってしまいます。最近は、小さなポシェット、サコシュとも言いますがを斜めに下げて携帯とか入れています。原則“手ぶら”で移動です。

まとめ

今回は、まとめにもならないですね。私の突進歩行紹介になってしまいました。けれど、この数か月、結構苦しい状態が続いています。なかなか良い状態とまではいかなくても“まずまず”くらいまで薬を合わせたいのですが。まだ先のようです。

この病気は、この症状にはこの薬!というようなわけにはいかないのが難点。すくみ足の治療薬とか突進歩行に良く効くとかという分類は難しいかもしれません。レポドパ、アゴニスト、阻害薬などパーキンソン治療薬ですが、同じ薬を使っても患者それぞれに合う合わない、とんでもない副作用がでる!など、『飲んでみないと分からない』ところがあります。

そいう時は、あぁ!まだ、病気の原因が解明されていないんだな~と、落ち込みますね。いつか症状に合わせた薬が開発されますよう、一日を穏やかに暮らせる日が来ますように、そしていつの日か本当の治療薬が開発されますよう、祈るしかありません。

コメント

タイトルとURLをコピーしました