パーキンソン病も波に乗れるか?再生医療製品承認ラッシュ!

パーキンソンン病の治療の展望

再生医療という言葉が普通に使われ始め、何の違和感も感じなくなってきました。違和感というのは変ですね!もう“未来の医療”ではなくなってきたという感じでしょうか。

そして、ついに『再生医療製品』というものまで!製品?って少し軽くないですかと思うのですが、それくらい一般化されなければ、私たちパーキンソン病患者に完治は期待できませんから…。

ついに再生医療製品の承認が本格的に始まりそうです。それも「承認ラッシュ」と言えるほどだそうです。見込みとしては、国内製品数が年内にも2桁到達を果たすのではないか?と言われているようですが…そのあたり調べてみました。

この記事の中で出てくる「薬事審」ですが、私にとっては耳慣れないものでした。何となくイメージはできるのですが…。薬事審とは、薬事・食品衛生審議会(やくじしょくひんえいせいしんぎかい)のことで厚生労働省に設置されている審議会の一つです。

薬事・食品衛生審議会は、薬事法(昭和35年法律第145号)、独立行政法人医薬品医療機器総合機構法(平成14年法律第192号)、毒物及び劇物取締法(昭和25年法律第303号)、

安全な血液製剤の安定供給に関する法律(昭和31年112号)、食品衛生法(昭和22年法律第233号)の規定によるところの権限に属する機構を処理することとなっています。⇐難しすぎます!

薬事分科会と食品衛生分科会があり、医薬品の承認や副作用調査、劇薬の指定、食中毒の予防対策、食品添加物の基準設定等、薬事・食品関連の事柄の調査・審議を行なっています。

再生医療って?

何を今さら?ですが、やはりキッチリおさえておきましょう。
再生医療とは、従来の薬物治療や臓器移植とは違います。自分の身体に備わっている組織の再生能力を引き出すことであり、失われた組織や臓器の機能を細胞を使って回復させることに重点をおいた医療なのです。

★そして再生医療等製品は医薬品医療機器等法の適用を受け、販売するには厚生労働省の承認が必要なのです。

 2018年末に承認された『ニプロの脊髄損傷治療用自己骨髄間葉系幹細胞「ステミラック」とは

厚労省の薬食審の再生医療等製品・生物由来技術部会は、ニプロが承認申請した脊髄損傷治療に用いる幹細胞「ステミラック注」(札幌医科大と共同研究だったような…)について再生医療等製品として承認することを了承しました。

ステラミック注とは
脊髄を損傷後31日以内を目安に患者の骨髄液から採取した間葉系幹細胞(※)を培養し、体内に静注(静脈注射)します。※神経や血管に分化する能力を持つ細胞

これは、脊髄損傷に対する初の細胞治療製品で、治験では13例を評価し、脊髄損傷に伴う神経症候や機能障害の改善効果が9割超の12例にみられました。

これってダメなの?と思いますが、部会は、安全性は確認できたが、評価症例数が少なく有効性については推定にとどまると判断。※先駆け審査指定制度の対象でした!
「条件及び期限付き承認」扱いとし、7年かけて詳しい評価を行うそうです。

ニプロとは、どんな会社?

ニプロと聞くと、まずイメージするのは医療機器ではないでしょうか?私の認識が古いのかもしれませんが…。透析の機械や、外科治療用の製品では有名ですが医薬品も躍進を続けているのですね!

また、医薬品の部門でも注射剤や経口剤、外用剤などと幅広い医薬品を製造販売!また、
ファーマパッケージング製品と呼ばれるガラス製品、ゴムやプラスチックなどさまざまな機能素材とそれを用いた医療用部材も成長させているとのこと。

またこれら3分野の技術を融合させて、医療現場の「利便性」、「安全性」の向上に貢献する独創的な製品づくりにも取り組んでいます。

医療機器、医薬品およびガラスやプラスチックなどの容器材料の3分野の技術を併せたキット製品の開発も行っているそうです!

 

次は、どこ?『ノバルティスファーマ』のがんCAR-T細胞療法「キムリア」でしょうか!

ノバルティスファーマは、2018年4月、CAR-T細胞医療の「CTL019」(開発コード、国際一般名:tisagenlecleucel、海外製品名:キムリア)を、再生医療等製品として同日に承認申請したと発表しました。CAR-T細胞医療の承認申請は国内初です。

CAR-T細胞医療(キメラ抗原受容体T細胞医療)は、患者自身の血液からT細胞を採取し、がん細胞やその他の細胞に発現するCD19を特異的に認識し、がん細胞を攻撃するよう遺伝子を導入した革新的な免疫細胞医療のことです。
※CD19抗原(B4抗原)は、分子量95kDaのⅠ型膜貫通糖タンパク。B細胞の発生、活性化、分化の調節に関与します。

★1人ひとりの患者に合わせて製造される。CTL019の単回投与で治療を行います。

アメリカで2017年、世界で初めて小児を含む25歳以下の再発・難治性ALL(※)の適応症で承認。けれど、1回の治療で47万5000ドル(約5300万円)!
※ALLは急性リンパ性白血病のこと。治療の改善は困難で、治療法は確立していません。

ノバルティスファーマは「この新しい治療法を1日でも早く日本のALL患者さんなど、治療法が確立していない難治性の病気に苦しむ人に届けたい」とのこと。期待しますよね~!

テルモのハートシートは承認期限延長

 2015年に条件・期限付承認されたテルモの心不全用治療用の再生医療等製品『ハートシート』の承認期限の延長を審議した結果、3年延長することを了承しました。

“ハートシート”は名前から、何となくイメージできるような気がしませんか? ハートシートは、虚血性の重症心不全患者を対象に、患者自身から採取した骨格筋に含まれる細胞を培養しシート状にして、患者の心臓表面に移植するものです。

まず、心不全とは、心臓が悪くなり、息切れやむくみが起こり、悪化すれば命に関わります!心不全になると、身体の隅々まで血液を送り出すことができず、酸素や栄養が行き届かなくなります。

重症化すると、脳や腎臓などの臓器が大きなダメージを受け、「多臓器不全」に陥ります。そして生命が危険にさらされます。適切な治療により、一旦症状は改善しますが、心不全が完全に治ることはないそうです。

骨格筋由来細胞シート心表面移植手術は、患者自身の大腿部から筋肉組織を採取し、筋芽細胞を培養し細胞のシートを作ります。そして弱った心臓の箇所にその細胞シートを貼り(移植)します。

まとめ

再生医療とはどのように定義されているのでしょう?
◇人又は動物の細胞に培養等の加工を施したもの。
*身体の構造・機能の再建・修復・形成するもの
*疾病の治療・予防を目的として使用するもの

◇遺伝子治療を目的として、人の細胞に導入して使用するもの。

そして再生医療が膝治療を中心に実用化商用段階に入っているという情報も!高齢化に伴って膝関節の症状悪化に悩む患者さんは2500万人とも!

グンゼは1月に軟骨再生を促す繊維シートを欧州で発売するそうです。グンゼが!凄くないですか?!

一日も早く、ここにパーキンソン病に完治の道が遂に開かれた!という記事を書きたいものです。その日を待ちながら記事を書き続けます。

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