抗パーキンソン病薬と併用禁忌の「抗うつ剤」。断薬成功のポイント!

パーキンソン病

私は一度、抗うつ剤の「リフレックス」の断薬に失敗しています。最初の断薬は、誰が考えても❝無謀❞の一言でした。前の主治医の診察日に「笑っていられるんだから鬱じゃないよ!エフピーが飲めないから、今日から抗うつ剤止めてね!」と言われ、減薬なしの断薬‼それってかなり無茶ですよね😱そして、今回再挑戦成功のポイントです。

パーキンソン病と「うつ病」の記事はこちらです。⇒クリック
断薬に再挑戦を始めた頃の記事はこちらです。⇒クリック
途中経過の記事はこちらです。⇒クリック

7月の中旬ごろから「お薬合わせ」を始めました。レキップを2㎎増量し、シンメトレルを朝・夕1錠ずつの増つ量でしたが、とてもスムーズで、ホッとしました。
※私はアゴニストで❝首下がり❞、❝腰折れ❞の副作用が出た経験から、薬が変わるのが怖いのです。

今回の課題のひとつが『服用している薬をできるだけシンプルにしましょう』というものでした。私は、神経内科と精神科から薬を処方されていますが、抗パーキンソン病薬と抗うつ薬には相反するものがあるのです。

その典型的な薬が『セレギリン塩酸塩:製品名エフピー』です。全ての抗うつ剤との併用は注意ではなく❝禁忌❞ですから、絶対に一緒に使えません。ただ、エフピーだけのために、一度は失敗した「抗うつ剤」の断薬に再挑戦したわけではないのですが…。
★1回目に断薬をあきらめた様子を書いた記事はこちらです。⇒クリック

断薬を決めてから3ヶ月あまり‼はたしてリフレックスの断薬は無事に成功したのでしょうか?そのあたり書いていきます。

 

 

抗うつ剤『リフレックス』の断薬に成功しました!

 

今回の断薬は、慎重に行いました。前のように、いきなり6年以上も服用してきた抗うつ剤を次の日からいきなり断薬する方が❝無謀❞としか言いようのないやり方だったのですが…。

私が断薬した抗うつ剤は『リフレックス(ミルタザピン)』。2009年にMeiji Seikaファルマ社から販売された比較的新しい抗うつ剤です。

リフレックスは、NaSSAと呼ばれるタイプで「ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬」(なんて、ややこしい!)と呼ばれ、ノルアドレナリンやセロトニンを増やす作用に優れる抗うつ剤です。

リフレックスは、抗うつ剤の中でも服用を始めてから効果が発現するまでの期間が短いと言われています。副作用でよく耳にするのが❝体重増加❞と❝眠気❞。私が、リフレックスを服用し始めたのは、体の痛みを心療内科で訴えたためです。

痛みがパーキンソン病の兆候だなんて思ってもみなかったので、整形外科やペインクリニックにも通院しましたが改善しませんでした。そこで、飲んでみませんか?と処方されたのが、リフレックスでした。抗うつ剤は、原因が分からない痛みに効くとのこと、そして不眠気味だった私にとって副作用の❝眠気❞は逆に良い方に働きました。

リフレックスは、よく断薬する際に『離脱症状』が出にくい薬だと言われています。※離脱症状というのは正しい呼び方ではなく「中断症候群」というのだそうです。

離脱症状の詳細な機序はいまだ不明なところもありますが、セロトニンの急激な低下に体が対応しきれず、生じると考えられています。長く薬を服用していると、当然入ってくると思っていたものが入ってこない!体の機能の調整がうまくできなくなるのも当然ですよね。パニックです。その結果、耳鳴り、メマイなど様々な自律神経症状が体に現れるのです。

最初、いきなりリフレックスを断薬した時、数日は体にまだ薬の❝名残り❞のようなものが残っていて大丈夫でした。断薬後1週間くらいが経過した頃、変だなとは思ったのですが我慢して、2週間が経過、エフピーが処方され3日くらい服用したあたりから体に異変が…。

激しい痛みが襲ってきたのです‼リフレックスを服用し始めたキッカケになった痛みの何倍ものツラさでした。主人に「足を切って!」と分けのわからないことを言うぐらい、痛みとダルさで自分で自分の足を何度も叩きました。

エフピーの服用を止めて、リフレックスに戻せば直ぐに治まるのは分かっているのです。けれど、一度エフピーを服用すると、また中止してから2週間経たないと抗うつ剤のリフレックスは飲めません。その2週間の事は、苦しすぎて覚えていません。

それだけ苦しい思いをしたのに主治医の言葉は「もう打つ手はないよ。」でした。そして転院したのです。ですから、今回の断薬も良い感じできてるんだから変えなくても…とは思いました。

けれど、飲まなくても済む薬はできるだけ飲まない方が良い、この先でDBSのようなデバイス治療が必要になった時は精神薬は服用していない方が良い、ときちんとした説明がありました。精神科の先生に相談してGOサインが出たら、減薬することになったのです。

減薬その①:まず4週間、リフレックスを半錠にしてみる。⇒全く問題なし。
減薬その②:4週間、リフレックス半錠を1日おきにする。⇒問題なし。
減薬その③:リフレックス半錠を2日おきにする。もう期間を決めずに、ここまで来たら「飲み忘れたら止め時」「いつでも再開できる」くらいの気持ちで臨む‼絶対に止めないとダメ❗と自分を追い詰めない。

ここで断薬のポイントです!量を2分の1、3分の1と減らして毎日服用するのではなく、❝服用しない日❞のスパンを長くすることが成功の秘訣🌈

精神科の先生と相談し断薬に向けてスタートしました。神経内科の主治医は、ツラくなったらデパスとかで繋いでも良いんじゃない?と言われましたが、精神科の先生は珍しく「それなら断薬しなくて良い!」と、いつもの頓服分だけの処方でした。そんな状態で断薬したら、また失敗するよ、とのこと。

7月からスタートした断薬計画ですが、全く服用しなくなったのは、もう直ぐ9月になろうとしていた頃。途中、気分が悪くなったり、倦怠感が出たり、食欲が無くなったりしましたが(不眠は、今も続いてます)、不思議と前のような「早くリフレックスを飲んで楽になりたい」とは思いませんでした。

もう、体が「そろそろ止めても良いんじゃないの?」って言っているのかもしれません。ただ、精神科の先生は先日の受診の際に『まだ、完全に安定した状態というわけではないので、引き続き無理はしないように」と言われてしましました。

そして、エフピーの処方が始まりました。

10月中旬の受診から『エフピー』が朝1錠処方されました。エッ!?薬足すの?って感じでした。今の状態って悪くないのにな~とは、思いましたが、娘から「ママは、お医者さん?決めるのは先生、何かあれば直ぐに対処してもらえるから、勝手な事だけはしないでね!言われたとおりに服用するのよ!」とキッパリ。

ここで私の悪い癖が出てきました。❝検索❞です。いつも家族から必要以上に調べてはいけない‼と言われているんです。副作用とか見てしまうと、つい「これって副作用よね!」って心配して、効く薬も効かなくなると❝耳タコ❞だったのに…。

抗パーキンソン剤の エフピーOD錠2.5 (セレギリン塩酸塩)/選択的MAO-B阻害剤です。副作用の発生率が比較的高く…エ~ッ!吐き気、食欲不振、めまい・ふらつき、不眠など。併用薬のレボドパによるものを含め、ジスキネジアと呼ばれる不随意運動があらわれることもあります。

そんなに副作用があるの?いきなりビビりました。そういえば、吐き気はするし、シンメトレルでマシになったジスキネジアも出てきてるし、眠れないし…‼服用して1週間で脳神経内科に電話してしまいました。先生は時間ができればアドバイスを下さるので、安心です。

まだ、体が薬に慣れてないからかもしれませんよ。もう少し、服用を続けて様子を見てください、とのこと。お忙しい中、ご迷惑をおかけしてしまいました。

けれど、パーキンソン病のような難病患者にとって❝主治医に相談できる❞、❝きちんとした説明がある❞ということが、どれほどの安心感に繋がるか‼

治らない病気、進行性の難病という魔物のようなパーキンソン病と向き合うには、❝薬❞と❝リハビリ❞と❝医師との信頼関係❞が揃っていないと難しいと思います。

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