ALSにも効果が?パーキンソン病治療薬の『レキップ』が今!注目されています。


 あれ?またレキップ?!そうです。前回の記事で久光製薬が開発した経皮吸収型パーキンソン病治療剤(ロピニロール塩酸塩…商品名レキップのパッチ版と言って良いのでしょうか?)の販売が協和発酵キリンに決まったこと、2020年には私たちも使えるようになるのでは?という記事を書いたところです。

そして今度、「レキップ」が臨床試験で検証へと駒を進めたのが慶応大学。病名は『ALS』です。慶応大学がiPS活用スクリーニングで同定!という文字が飛び込んできました!

このところ毎回書いているような気がする“横文字の多さ!”。それも、私のような医学的知識、化学的知識などカケラもない状態では???となってしまいます。方法はひとつしかありません!“調べる”です。

今回は、パーキンソン病の治療薬が他の病気の治療にも効果が有るのではないか?ということですが、当然他の病気の治療で使われていた薬がパーキンソン病の症状改善に功を奏することも充分あり得るわけです。臨床試験は必要でしょうが、安全性は確かめられているはず!まずiPS細胞の活用としては『創薬』にかかる時間と費用の短縮から期待をしたいものです。

横文字の多さにも驚きますが、医療の世界では何ということのない単語が、私には分からないことが多々あります。

多分、おそらくはこうだろう…でスルーしてしまえるような、前後を読めば大丈夫な文章なら良いのですが、それが分からないと話しが進まない時は困ります。

今回の新聞の見出しは、ALS治療薬候補品に「レキップ」、臨床試験で検証へ。慶応大・岡野教授、iPS活用スクリーニングで同定。

何となく分かるような分からないような、ALSの治療薬候補にレキップが挙がり、臨床試験に進むことになったこと、それは慶応大でiPS細胞を使ったスクリーニングという方法で同定と判断されたから…だろうと思います。

以前記事でも使っているのですが、あらためて辞書を引いてみると、“同定”とは生物の分類に際して、与えられた材料がどの分類群に属するかを判定する作業。

または、ある対象について、そのものにかかわる既存の分類のなかからそれの帰属先をさがす行為であり、分野によって様々な使い方がある。というように書かれています。

慶応大・岡野教授、iPS活用スクリーニングで同定。このスクリーニングは元々動詞の (screen) から来ているそうです。

そして、この場合のスクリーニングは、“ふるい分ける”という意味がピッタリくるようです。膨大な数の中から特定の条件に合うものだけを抽出する。そのスクリーニングにiPS細胞が使われたということでしょうか。

まず、ALSという難病について、先に触れておきたいと思います。

サイド上

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『ALS』とは?

ALS(筋萎縮性側索硬化症)という難病をテーマにしたドラマやドキュメンタリーが何度かメディアで取り上げられた記憶があります。筋肉が思うように動かなくなる、話すこと、食べることが難しくなってくる…。

恥ずかしながら、パーキンソン病のことを世間の人たちは理解してくれていないと、ブログで声高に叫びながら、他の病気のこととなると…情けないです。ALSの発症が主に高齢者であることも知りませんでした。

また、ALSは、手足・のど・舌の筋肉や呼吸に必要な筋肉がだんだんやせて力がなくなっていくのですが、筋肉そのものの病気ではないのです。

障害を受けるのは、筋肉を動かし、かつ運動をつかさどる『運動ニューロン』という神経。そのため、脳から「手足を動かせ」という命令が伝わらなくなってしまい、力が弱くなり、筋肉がやせていく…。

その一方で、体の感覚、視力や聴力、内臓機能などはすべて保たれるとのこと。何かで、ある意味最も過酷な難病と書いてあったような記憶があります。

現在、日本にはALSの患者数が1万人弱と言われています。一年間で新たに診断がくだるのは人口10万人当たり約1~2.5人。男性の方が女性の約1.3倍、好発年齢は60~70歳代だそうです。

まだ、確かな原因は確立されていないようです。一般的には遺伝はしないとのことですが、家族性ALSの約2割にスーパーオキシド・ジスムターゼ(SOD1)という酵素の遺伝子に異常が見つかっているそうです。そして、次々に原因遺伝子が明らかに!

ALSの初期症状の多くは、手指の使いにくさ、肘から先に力が入らない、筋肉がやせることで始まるようです。私たちパーキンソン病も同じですが、歩行障害、構音障害(話しにくい)、嚥下障害と進行していきます。

呼吸筋が弱まると呼吸が十分にできなくなります。けれど、通常は視力や聴力、体の感覚などは問題なく、眼球運動障害や失禁もみられにくいそうです。意識はハッキリしているのに動けない…。どれほどツラいか!

治療としては、ALSの進行を遅らせる作用のある薬:リルゾール(商品名リルテック)という薬が使われます。また、やはり大切なのは“リハビリ”。病気に対する不安感・不眠には安定剤も使われるそうです。

一般的には気管切開が必要な時期になると定期的に痰吸引が必要になります。ただ、在宅での生活なので本人も家族も、対処法を主治医とシッカリ相談しておかないといけませんよね!停電の時の対処も!

飲み込みにくさが進行した場合には、お腹の皮膚から胃に管を通した“胃ろう”や鼻から食道を経て胃に管をいれて流動食を補給する方法をとるようです。呼吸機能が低下してからの“胃ろう”の造設はリスクが高いため、早めに主治医との話し合いが必要だそうです。

コミュニケーションは大切です。早めにコミュニケーション手段を考えておいた方が良いとのこと。文字盤とよばれるコミュニケーションボードを使用するには最初に練習が必要なのだそうです。

ALSもパーキンソン病と同様に進行性。後戻りはできません。そして人によって進行速度にかなり差があるようです。診断がくだってから余命は、おおよそ2~5年と言われていますが、中には人工呼吸器を使わないでも10数年の長期間にわたって非常にゆっくりした経過をたどる例もあるそうです。

ALSの検査方法は?

私は今までALSの症状や診断が下されてからの“余命の短さ”を知りませんでした。かなりショックです!これらは下位運動ニューロンの症状だそうです。

筋肉の表面の痙攣(筋線維束攣縮)、球症状と呼ばれる“舌や口の中の筋肉の動かしにくさ”!ALSを医師が疑い始めるのがこの頃。舌の表面がさざ波のように勝手に動いているのが見られればかなり疑わしいようです。

加えて、神経内科医の診察で『手足の反射が正常よりも非常に出やすい』と、ALSに罹患している確率は高くなるとのことです。

現時点でALSを特定するための検査法は、残念ながらありません。下位運動ニューロンの障害は、筋肉に細い針を刺して筋肉の電気的な活動を調べる「針筋電図」で証明します。

この検査では、筋力低下が明らかでない筋肉でも、異常の有無を調べることが可能なのだそうです!ALSの場合は、症状が出ていない手足や舌の筋肉でも異常を認めるとのことで、比較的早期で症状が強くない場合でも異常を見つけることができるようです。

そして、筋電図以外に血液検査、脊髄・脳のMRI、髄液、場合によっては筋生検(筋肉の一部を採取し組織を染色して調べる)などを行いますが、これらはALSと似た病気を除外するための検査です。

ALSでは、血液中のCKという物質が多少増える方もいますが、一般的な血液検査や画像所見では明らかな異常が認められないことが特徴で、症状、診察所見、そして検査を組み合わせて診断していくことになります。

そして、慶応大学が発表した内容とは?

慶応大の研究チームが、ALS(筋萎縮性側索硬化症)の治療薬候補を人工多能性幹細胞(iPS細胞)を使って発見し、患者に投与する臨床試験(治験)を開始すると発表したのは2018年12月3日。

患者由来のiPS細胞(人工多能性幹細胞)を使い効果が確認されたため、次の段階!別の患者に投与して安全性や効果を確かめるところまで来ているようです。動物実験なしでiPS細胞を用いた治験をするのは国内で2例目。

チームは、まず患者の細胞から作製した『iPS細胞』を使って、病気を起こす神経細胞を体外で再現。約1200種の既存薬を投与し効果を調べた結果、脳神経系の難病パーキンソン病の治療楽として広く使用されている「ロピニロール塩酸塩(商品名:レキップ)」が有効なことを突き止めた!とのこと。

なんと!従来の治療薬と比べ2~3倍の症状改善効果があったとのこと!これは凄いですよね。治験は、発症から5年以内の20~80歳の患者20人に最大50週間にわたって投与し、安全性と有効性を確認する。

レキップってどんなお薬?

これも何度か書きました。レキップは、ドパミン系の神経に働きかけ、そのようなパーキンソン病の症状を改善します。効果発現はやや緩慢ですが、十分な維持量により安定した効果が期待できます。発症初期には単独で、進行期にはレボドパ製剤と併用することが多いです。私も2mgを3錠寝る前に服用しています。

ドーパミン系神経の脳内ドーパミンD2受容体に親和性を持つ“ドーパミンアゴニスト”です。効き目が高いドーパミン作動薬として広く用いられています。効果は安定し、運動障害が抑えられると言われています。

パーキンソン病にともなう気分障害(抑うつや意欲低下)にも有効との報告があり!ただ、慣れるまで眠いです。寝た記憶も無いときが!筆記用具やマウスを落としてハッとします。座ったまま5分ほど爆睡!

まとめ

確かに移植手術が実用化→商用化と進んでくれればこれ程嬉しいことがあるでしょうか?iPS細胞を使って、まず創薬に力を入れていただきたいです。今、少しでも楽になりたいです。パーキンソン病の痛み、ツラさを緩和してくれる薬が欲しいです。

薬価が合わないと日本では、まだ販売されていませんが『レポドパの徐放剤』。パーキンソン患者が待っています。今回、ALSでは無事に成功することを祈ってます。

創薬に増々、弾みがつくのではないでしょうか?ALSの患者さんは5感は、そのままとのこと音楽を聴いてリラックスしたり、美味しい料理も楽しめます。治療法が確立していない、難病患者のための創薬、新薬開発にiPS細胞が役立つことを期待しています。